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目の前はそのうち洪水を起こしそうなほどの雨。
そして台風並みの風によって木が大きく揺れている。
サ「最悪のタイミングだな。」
サンジくんはそう呟いて船からおりるのをやめ、煙草に火をつけた。
可笑しいわね…さっきまですごく晴れていたのに。
ましてや航海士であるこの私が空の異変に気付かないなんて。
するとチョッパーが徐に、
チョ「島はこんなに荒れてるのに、おれたちが濡れてないのは何でだ？？」
と呟いた。
それに続いてウソップも
ウ「それに、海も荒れてねェし船も安定してるぞ？」
と言った。
「そんなはずは…」
私は、チョッパーとウソップの言葉に疑いながらも空を見上げた。
「空が……晴れてる！？」
初めて見た光景に、私は目を疑った。
なんと島を荒らしている雨雲は、島の上だけに集まっており、その周りの海は快晴だった。
海はこんなに穏やかなのに、島だけが大荒れって…
「どうなってるのよ、この島！」
ル「すんげーーーー！！初めて見たぞこんな空！」
ルフィは空を見上げて興奮している。
ゾ「おい、島のヤツらも気付いたら皆居なくなってんぞ。」
ゾロの一言で皆が島に目を向けた。
するとさっきまで歩いていたはずの住民たちの姿は全く見当たらなかった。
ロ「きっと皆建物の中に避難したのね。」
「うーん、どうしようかな。Aの所に行きたいんだけど、島がこんな天気じゃ歩けないわ。」
ただの大雨程度なら良かったんだけど。
目の前に広がるのはまるで嵐。
サ「あ、おい近くにまだ住民がいるぞ。声かけてみるか。
おーい、おっさん！」
サンジくんはそう言って、まだ外に残っていた住民の男性に船の上から声を掛けた。
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作者名：きぬ | 作成日時：2023年9月20日 22時
