ただ、あまい 【 るぅと 】

＃４８ ページ49

.


結局HRまで保健室で過ごしてしまった。


彼は私の代わりに鞄を取りに行ってくれた


ポケットのスマホがバイブを鳴らして、手に取ってれば1件のメール


彼奴からの ごめん だった。


ごめんは私の方なのに。

キッパリ振れたら こんな思いお互いするはずないのに…。

私が彼を振っても、このまま知らんぷりをしても
気まずいままなのに。



「 せんぱい、きこえてるー？ 」

『 うわっ！！り、りーぬくん？ 』


途方に暮れていた私の頬を つんつんと弄る赤髪の彼

手には私の鞄を持っていた。


『 るぅとくんは？ 』

「 あーっ、先生に捕まった 」

いつものことです と頭を撫でられた。

莉犬くんの腕にはるぅとくんのカーディガンが握られていた。

なんだか胸騒ぎがして、そっとそれを握った。


「 僕が居なくて不安にならないようにって預かってきました。…るぅとくん過保護ですよねぇ 」


『 ありがとっ、…。いい匂いする 』


るぅとくんの匂いがした。

暖かい向日葵みたいな匂い。

心細い気持ちが、ぱあっと明るくなる。


「 るぅとくん愛されてて羨ましい 」

『 へへっ、そーかな 』


拗ねる彼は 子供みたいで可愛くて
思わず頭を撫でてしまう。


ガラッと空いたドアからは 息を荒らげたるぅとくんが入ってきて 走ってきたらしい。

ちょっぴり汗かいてる、カッコイイ。


.


次回更新時には移行させて頂きます！！

のろのろしすぎて一向に文化祭のお話まで行けない

頑張ります、暗い雰囲気なってるから明るくします

スパダリるぅとくんいっぱい出します…。

応援ください、、！！


.

この小説の続きへ→←＃４７

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す