せんせい と ふたりきり 【 こ.ろ.ん 】

＊ 4 話 ＊ ページ5

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嫌な汗が溢れてくる。


今日は何を仕掛けてくるのだろうか。



「 どう？彼氏に隠し事してる気分は 」


『 あまり……よろしくないです 』



私の手をそっと上から握る

一回り大きな綺麗な手、繊細な指に見惚れる



こんな所バレたら、そう思うとまた鼓動が早くなる。



「 この前の反応見て思ったけど、恋愛経験あんま無いでしょ。…キスとか、初めてに近かった？」



そんなこと生徒に聞くなんて、セクハラでいつか訴えてやる。

そん時はお金たくさん貰ってやるんだからな。



『 ……う、うるさいです。…だ、だってっ、…せんせい、 』



「 ん？先生が？ 」



『 ……あ、あまりにもっ、じょうずでっ、』



息がつっかえる。

この人といると上手く呼吸が出来なくなる


何かの病気？アレルギー反応でも起こしてる？



「 ふーん。……もっかいする？」


『 え、そ、そんなのっ、だめ 』


「 そんな顔で言われても。…実は期待してるでしょ。ここに呼び出された時から 」



ちがう、そんなんじゃない。


わたしは、そんな不埒な人間じゃない……そんなはずなんて無い。



抵抗してもどうにもならなくて、机の上に座っていた私の手を強引に押さえつけた。



ばかだな、逃げろよ。



「 開発しがいがあって、好きだなぁ。Aみたいな子 」



『 なまえでっ、よばないで 』



「 この時間だけの特権だよ？ありがたく思ってよ 」



彼の親指が私の唇をそっとなぞる。


こんなんじゃ、従順な子犬みたいじゃないか。

でも、抵抗出来なくて。




いや、出来ないんじゃなくて、する気がないのか……。





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