せんせい と ふたりきり 【 こ.ろ.ん 】

＊ 36 話 ＊ ページ37

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目の前の彼を睨み付ける。


聞いてない、好き放題するなんて最低



「 ごめんってば。ちゃんと隠れるところに付けたしさぁ、許して？ 」


『 ば、バレたら殴る 』


「 それは勘弁だよぉ。…でも、満更でもなさそうでしたけどねぇー？ 」



肋 、 腹 、 臍上 にくっきりと付けられたキスマークは 見せつけかのように主張している


なんの為に付けたんだか私には理解できない。
好きでもない相手に付ける理由は…？

キスマークって独占欲の表れだ なんて聞くけど
せんせい は ただの趣味？


『 そろそろお昼終わっちゃう。…戻らないと 』


「 その足で？無理だね、歩けないくせに 」


『 でも、午後の競技あるし 』



午後に最後の競技が残っている。

それにそろそろ戻らないと私もせんせいも怪しまれる。



「 走るじゃん。無理して悪化したら辛いの自分だよ 」


『 出る！そんな大怪我じゃないし、少し走るぐらい… 』



そう言えばなにか考え込みだす

伏し目がちな目はいつもより大人っぽく見えて胸がキュッとなる。


新しい一面を覗き見る度変な感覚に襲われる。

胸がキュって苦しくなって、でも罪悪感がつけ回ってくる。



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