せんせい と ふたりきり 【 こ.ろ.ん 】

＊ 34 話 ＊ ページ35

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ベットが古い音を立ててスプリングする。


私が寝転ぶ隣に腰を掛け ふぅ なんて息を落とす。


冷房が効きすぎたこの部屋は今の私には少し寒すぎる。



「 ちょー睨まれちゃったよ。お前の彼氏さんに 」



『 そ、それは…。お姫様抱っこなんてするから 』



「 だってあれが1番無難じゃん？…ま、あれで彼奴にも火がついたんじゃないかなぁ 」



今更火をつけたところで……。


難しいことは考えない、考えたら頭が痛くなる。

だから今は気付かないし、気付けないフリをする。



「 浮かない顔してる。せっかくお洒落したのにそんな顔じゃ台無し 」


『 頬つねらないでくだしゃいよぉっ 』



びよーん と抓られた頬はほんのり痛くて目がじんわり潤んだ。

ちゃんと女の子として扱ってくれるせんせいが私は何だかんだ好きなのかもしれない。


「 誰の為に可愛くしたの？ 」


『 だれのため？…誰の為だろう 』


彼のため？



周りの子達に合わせるため？




それとも



せんせいのため？




「 そこは先生のためって言ってくんねぇと面白くないじゃん 」



私の唇に優しくふわっと触れる



口は悪いのに


格好だけはまるで王子様のキスのように




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