推しくんと付き合っちゃった話 【 こ ろ ん 】

396推しくん ページ8

.




カタログをパタッと彼が閉じる。


私にスマホの画面を見せてきて問い掛けてきた。



「 いや、実はさ僕も色々考えてて…、早いかなぁとか思ったけど、結婚式場って人気所は早くから予約しといた方がいいって聞くし、見てみたんだけど 」



人気の結婚式場 と書かれたサイトには日本から海外までズラリと書かれていた。


結婚式場、あんまり考えたこと無かった。



「 何処がいいとか、ある？ 」


『 うーん、海外も魅力的だけどぉ…、やっぱ日本がいいよね。みんな来やすいし 』



正直 海外まで行くのに費用がかかるしパスポートの手続きも面倒臭い。


日本の式場も綺麗だし設備も整ってるってよく聞くしね



『 ころんくんは？なにか要望とかないの？ 』



「 んー、Aが居るなら何処でもいい 」



至って真面目な顔で彼が言うから ポッ と頬が赤くなる。

なんだか、最近……。



『 さ、最近、キザ、になったね？ 』



「 へ、そ、そう？ …Aは相変わらず照れ屋さんだね 」



はにかんだ顔が眩しくて思わず目逸らしてしまう。


笑顔にドキッとしちゃうなんて、いつになったら慣れるんだろう。




でも、彼がカッコイイのが全部悪い……！





.

397推しくん→←395推しくん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す