推しくんと付き合っちゃった話 【 こ ろ ん 】

418推しくん ページ30

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待ちに待ったツアー初日



東京からスタートして来週には地方公演が始まる。


寂しい日々が始まりそうです。



「 ほんとにいいの？こっちで用意したのに 」



『 いいんです！自力で取ってこそ、ファンじゃないですか 』



私の隣にいるのはマスクに眼鏡姿の不審者


ライブの見学に来た我らがなーくんである。



「 Aちゃんって、ほんと媚びなくて見てて清々しいよ 」


『 え、そうですか…？ほ、褒められてます？ 』


「 うん、すごい褒めてる 」



だって、私は他の子と何ら変わらないただのリスナーだし、純粋に彼等が好きなのだ。


ちょっと、偶然と必然が巡り合わせただけ。



「 終演後会うの？ 」


『 近くのファミレスで会う予定です。今日は打ち上げないらしくて、お腹空いてるだろうし 』



会ったらいっぱい感想言うんだ。


カッコよかったよぉ、王子様みたいだったよぉ

って、毎回テンプレだけど本当なんだよ。




『 ライブって、何度言ってもドキドキしちゃうんですよね。胃が出てきそう 』


「 ころちゃんも同じこと言ってた。2人って似た者同士だねー 」



ドキドキと波打つ心臓

何度経験してもこれだけは慣れないと思う。




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