推しくんと付き合っちゃった話 【 こ ろ ん 】

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主役の彼を椅子に座らせて 御粧し(おめかし)した 可愛いわんちゃんを連れてくる。


犬用のご飯も作っておいたし今日は3人でご飯を食べよう。



「 おいしい、料理上手になったね 」


『 んふふ〜、頑張ったぁ〜 』




口元を手で隠すと あ と彼が声を漏らす。

何かと様子を伺うと 私の指に彼がそっと触れた。




「 こんなに怪我してさぁ…、がんばりました〜 」



まるで犬とじゃれ合うかのように よしよし 頭を撫で回してくれる。

入れて って言うように 白いもふもふも乱入してきた。


『 ちょっと待ってて！いいもの持ってくるね〜 』



苺と生クリームたっぷりのショートケーキ

可愛いお皿に盛り付けたら 倍美味しそうに見える。



『 はい！美味しそうなの頼んだんだぁ 』



「 ころんくんって書いてある〜！ね、写真撮っていい？ 」



Twitterに上げるように撮るみたい。

写真だけ見たら ひとり寂しくケーキ頼んだ人みたいで可愛いなぁ。



『 ね、ガブって齧り付いていいよ 』


フォークもちゃんと用意してあるけど ガブって豪快に食べている所を見たくてお願いしてみる。


断られるかな って思ったけど いいの？ なんて目を輝かせている。



「 んんー、おいひい 」


『 へへ、お鼻にクリーム付いてますよ〜 』



彼の鼻に付いたクリームを指で掬ってぺろっと舌で舐める。

甘くて、ふんわりしていて美味しい。



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