キ ス フ レ 【 赤 】

６キス ページ6

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ぞろぞろと人が集まってきて1番下っ端の私は壁際の隅っこに追いやられる。


まだこの空気感に慣れない。



この会社に入ってまだ２ヶ月
仕事にも空気にも馴染めずにいた。

グッズの制作に携わった私は強制的に会議に出なければならない


『 いでっ…、あっ、ごめんなさい！ 』


「 頭打った？ごめんなぁ、ちっちゃくて見えなかったわ 」


『 い、嫌味ですか……？ 』


ぐしゃっと頭を撫でられる

私より遥かに大きい彼、私の存在が見えていなかったらしくはしゃいでいた彼の肘が後頭部にぶつかったのだ


「 ちっちゃくて可愛い 」


『 褒めてないですよね 』


首を上にあげて見上げるように彼と喋る

ふと視線を感じて振り返ると 彼 は知らんぷりをした
たまに感じる 彼 からの視線は私をドキッとさせる



「 Aちゃん新人なんだから虐めんなー 」


「 莉犬こそ虐めんなよー？ちっちゃいもの同士仲良くな 」


入れ替わるように今度は 彼 が隣に立つ

肘でトントン身体をつつかれる
その行動が何を意味するのか分からず首を傾げた



「 頭撫でられて何嬉しそうな顔してんの 」


『 そんな顔してましたか…？ 』


「 ……他の奴に触らせんな 」


私のこと好きじゃないくせにそうやって縛り付けて

何を思ってそんなこと言ったの？


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