キ ス フ レ 【 赤 】

１９キス ページ19

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机に顔を突っ伏してボーッとグラスを見つめる。

網からふわ〜っと煙が立って、奥には2人がぼやっと見える。



「 莉犬がAちゃんのこと送ってあげて 」


「 それはいいけど。……酔っ払う前に自制しろよ 」


ぺちん と腕を叩かれた

酔ってるのは自分でもよく分かる、甘くみてたなぁ
私ってこんなに酔いやすかったんだ。

人に注意する前に自分の心配するんだった。


「 女の子乱暴に扱わないの 」


「 へいへい。…これで足りる？会計任せてもいい？ 」


「 うん。Aちゃんのことよろしくね 」



私より華奢に思えるその身体で私を背中におぶった

重いだろうなぁ、ウトウトして喋ることもままならないけど。



「 ほんとに迷惑なやつ。自分の管理ぐらい出来るようにしないと 」


『 ……っ、めんなさいっ 』


「 ……あのさ、酔ったら記憶飛ぶタイプ？ 」


不意に問い掛け と共に彼の背中越しから ドクドク と鼓動が早まる音が聞こえる

うーん と曖昧に濁すと はぁ と溜息を吐いた


「 まぁいいや。…家、来るでしょ 」


『 いいんですかぁっ？ 』


いつもより間抜けな声 と 制御しきれてない頭

そんな中無防備に異性の家に行くなんて危ないって教わったはずなのに



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