27話 ページ29
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目をパチッと開く。
身体が怠い。
というか重たい。
すぅ と私に抱き着く彼は心地良さそうに眠っている
「 お、起きた?んじゃ、熱測りな 」
『 この状況驚かないんだね 』
カーテンを開けられ先生が顔を出す。
その手には体温計と冷えピタが握られていた。
至って通常運転な先生に私が驚いてしまう。
「 まぁな。瑠衣が満足するまで甘やかしてやって。此奴、隠してるつもりだけど結構甘えん坊なんだよ 」
そう言って彼のおでこから冷えピタを取った。
新しいのを付けると冷たさからか身を捩る。
私も体温計を脇に差し込むと冷たさにビクッと肩が揺れた。
『 ……さとみちゃん、渡さなきゃダメ? 』
ほいっと私の手から奪われてしまう。
身体が怠い原因が嫌という程に分かってしまったから
やだな、自覚するとさらに気分が悪く感じる。
「 お前もかよ。家に親御さんはいる? 」
『 2人とも夜遅くまで帰って来ない 』
体温計には 38と表示される。
突然なんでかなぁ、昨日はあんなに元気だったのに。
色々疲れちゃったのかなぁ。
「 まぁ、しばらく寝てろ。とりあえず冷えピタ貼っとけ 」
おデコに冷えピタをぺたっと張る。
夏だからと冷房が付いた教室が寒く感じて毛布に潜り込んだ。
でも、ぎゅっと私を抱きしめる瑠衣くんの体温が熱くて強く抱き締め返してしまった。
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さざんか(プロフ) - 私の予想の斜め上をいきました…笑まさか信号機組とは!!今作品も素敵です…!! (2020年3月28日 2時) (レス) id: dfb928314c (このIDを非表示/違反報告)
おお - これ以上よんだら尊すぎて死ぬ (2020年3月27日 21時) (レス) id: 6b04e95e5a (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ☆(プロフ) - やばぁぁぁぁぁぁぁい!!!るぅとくんが身体弱い設定!ありがとうございます!待ってました!(何様)頑張ってください! (2020年3月27日 19時) (レス) id: c11488bac6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白兎 | 作成日時:2020年3月27日 19時