推しくんと付き合っちゃった話 【 ころん 】

237推しくん ページ39

.

C side



ネオンライトが光るちょっぴり大人な街を歩く。

今日は6人で飲み会だった。

みんな程よく酔っていて足元が少し危ない。

「 ころちゃん！！きょう泊めて！！ 」

「 むり。この前莉犬くんのこと泊めたばっかだよ 」

つい数日前に泊めたばかり

もうすぐ終電が来るから早く駅に向かうように言うと面倒くさそうにする。

「 家帰ったらどうせ愛しの彼女がいるもんなぁ。あーあ、リア充滅びねぇかなぁ 」

「 酒癖悪いから彼女出来ないんだよ 」

僕の肩を掴んでウザ絡みをするのがさとみくん
今日も1人で酔い潰れてたからろくに歩けてない。

タクシーでも呼んだほうがいいだろうか。


「 ころちゃんころちゃん、あれAちゃんじゃないですか〜？ 」

「 るぅとくん寝ぼけてるの？今日は家に居るって、言ってた…、けど 」


駅の改札前で手を振る女性とまたね と声を掛ける男性

白いコートを羽織った女性と僕より遥かに高いであろう身長とスタイルの良い脚


「 う、うわき……？ 」

「 こ、ころちゃんまだ決めつけるのは、、」

見たことの無い男性、すごい綺麗な顔立ちだったし
もしかしたらそうなのかもしれない。

ここ最近抑え気味だったどす黒い感情が胸の中に渦巻いて息苦しい。

というか気持ち悪い。


「 カッコ良かったなぁ。でも、ころんの方がカッコイイよ 」

珍しく僕を慰めてくれてるけど、そんなのはどうでも良かった。

早く彼女に会いたい、問いただしたら、どうなる？

怯える？嫌がる？逃げ出す？

.

238推しくん→←236推しくん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す