もしもな手下ボックス (ページ17)

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続きページ17

んー…でも確かに…

『…私、どこに惹かれたんだろ…』

フ「いや、おい！結婚した本人が分からんってどういうことやねん！」

いや、そう言われてもなぁ…

ホ「なにかきっかけがあったとか？」

きっかけ…

『いや、きっかけもなにも素がアレだからいちいち驚くことも…』

全「「あー…」」

その場にいた全員が納得した

『まぁ、彼と結婚することが私の運命だったのかもね。』

ハ「嫌な運命ね。」

フ「運命というより不運やな。」

ホ「まるで泥舟に乗ったようだな。」

ヴ「ラオさん…大変ですわね…」

みんなから同情されてしまった

その後、彼女達は私を可哀想な目で見ながら帰っていった

え、私そんなに可哀想？

しかもあのヴェールにまで同情されたし…

彼女達が帰ってから2時間後、夫が帰ってきた

ジ「ただい…『ジャック、ちょっと来て。』…え？あ、うん。」

帰ってくるなり、彼を呼んで正座させた

ジ「…えっと…これはどういう状況かな…？」

『今日ヴェール率いるレディー達が貴方に馬鹿にされたとクレームを言いに来たわ。』

ジ「え？ヴェールちゃん達が？僕なんかしたっけ？」

身に覚えのないといった顔をする彼

『貴方ヴェールのベルを“うるさい楽器”って言ったそうじゃない。』

ジ「あー…確かに言ったような…言ってないような…？」

歯切れの悪い返事に余計腹が立った

『ジャック…誰だって自分の宝物をけなされたら腹が立つものよ。次からは気をつけなさい。』

ジ「はーい…」

『もう、ちゃんとしなさいよ。クレームに来たと思ったら「なんであんなのと結婚したの？」とか言われたんだからね⁉挙げ句の果てにはあのヴェールに同情されたのよ⁉分かる⁉この気持ち⁉』

ジ「ご、ごめんなさい…」

私は明日彼女にちゃんと謝るよう彼に言って、その日は眠った

翌日、ヴェールがるんるんでやってきた

『ご機嫌ねヴェール。』

ヴ「えぇ！先程ジャックさんが私のベルを褒めてくださったの！だから嬉しくて彼の耳元でこの素敵な音色を聞かせて差し上げましたのよ！」

そう言って彼女はチリンチリンと鳴らしながらどこかへ行ってしまった

ジャックはちゃんと彼女に謝ったんだなと安心する一方で

耳元で鳴らされたのか…大丈夫かな…耳

と、彼より彼の耳を心配する今日であった