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マルフィの場合 ページ13

私の旦那は自分が大好き



毎日飽きずに手鏡に映る自分を見ては「美しい…」と酔いしれている



そんなに自分の顔が好きかと私はいつも思う



私自身、自分の顔が嫌いとまではいかないが、そんな毎日見たいとは思わない



今日も彼は朝から自分を見ている



『おはようマルフィ。』


マ「あぁ、おはようラオ。はぁ…今日も私は美しい…」



朝起きて真っ先に見るのが私の顔じゃなくて自分の顔なんかい、と心中でツッコミながら彼にコーヒーを出す



彼が仕事に行った後、私はふと思った



あんなに毎日自分の顔を見ている彼からあの手鏡を取ったら一体どうなるんだろうと



ちょっとした好奇心から私は翌日これを決行した



翌日、彼が起きる前に手鏡を隠し、彼が起きるのを待った



すると



マ「…うわぁぁぁぁぁぁぁ‼‼‼‼」



いきなり寝室から叫び声が聞こえて、私は慌てて彼の元へ行った



『どうしたのマルフィ⁉』


マ「あ…あ…ラオ…わ、私の…私の…」



こんなに動揺している彼を私は見たことがなかった



一体何があったのだろうかと彼を落ち着かせながら聞いた



『落ち着いて。何があったか教えてくれる?』


マ「あ、あぁ…私の…私の手鏡が見当たらないんだ!」



…は?



『手鏡?』


マ「そうなんだ…!ラオ知らないかい⁉私の手鏡を!」



いや、知ってるけどさ。私が隠したんだし



いや、そうじゃなくて。え、手鏡が無くなっただけでこんなに動揺するの?まじで?



私は違う意味で動揺が隠せなかった



『ま、まぁ、探せばあるだろうから。ほら、たまには見ない日もあっていいんじゃない?』


マ「良くないよ!せっかくマレフィセント様から頂いたこの美しい姿を見れずに1日が過ごせるわけないだろ⁉」



いや、過ごせるわ。何を言ってるんだこの男は。いや、この烏は

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作者名:鈴之宮 | 作成日時:2018年1月26日 18時

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