File5:一匹狼の優しい素顔「僕、もっと強くなりたい」 ページ11
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ある日の放課後、猪狩家の車にて下校していた猪狩。
スマホに向けられていた視線を、ふいに外へ向けると、人気のない通りで龍慶学園高等部の制服を着た数人が中等部の生徒を囲んでいるのが見えた。
猪「ちょ、止めて」
運転手に声をかけて車を路肩に停めさせ、その団体に近付く。
時々いる、親の地位に胡座をかいて下級生を虐める連中だろうとため息をついた。
猪「おい、何してんだよ」
「は？何だお前」
「コイツの知り合い？」
猪「あ？」
「…ま、待て、コイツ猪狩だぞ」
「え、生徒会…の？」
「や、やべぇじゃん！」
「行くぞ！」
猪「はぁ？おい待てよ！」
相手が猪狩だと気づくなり、自分の親より立場が上の相手はヤバいと考えたのか、慌てて退散していった。
チッと舌打ちをすると、囲まれていた中等部生に目を向ける。
するとそこにいた存在に目を丸くした。
猪「は、織…山？」
織「…お久しぶりです、猪狩くん」
力なく笑った織山は、落とされたのか、地面に転がっていた鞄を手に取り、「ありがとうございました、じゃあまた」と早々に帰ろうとした。
それを猪狩が腕を掴んで引き止める。
織「…何ですか？」
猪「お前ああいうのよくされんの？」
織「別によくって程でもないですけど」
猪「何でされるがままな訳？」
織「何で…って、みんながみんな猪狩くんみたいに面と向かって本音言える訳じゃないんですよ」
猪「は？」
織「あんなのお金渡しちゃえば収まるし、それで温厚な学園生活が続くなら僕は十分です。猪狩くんみたいに強くない人は、耐え忍ぶ闘いをするしかないんですよ」
猪「そんなんでいいの？エスカレートするだけだろ」
織「慣れっこなんで」
細い腕のどこにそんな力があるのかというくらいの勢いで猪狩を振り払った織山。
そのまま走ってタクシー乗り場へと消えていった。
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まれぴゅま(プロフ) - るーさん» 3 4 6はそちらの作品を引用させて頂いてます！ (2020年4月26日 22時) (
レス) id: 17a30211a5 (このIDを非表示/違反報告)
るー(プロフ) - コメント失礼します。このお話に出てくるトリックってナゾトキ姫は名探偵のやつですかね！？まさか好きな漫画のトリックがこのメンバーで繰り出されると思わなくってすごく嬉しかったです！他のトラブルもすごく面白くってワクワクしてました。これからも応援してます！ (2020年4月26日 16時) (レス) id: 88a8186e1a (このIDを非表示/違反報告)
まれぴゅま(プロフ) - aiさん» わ、嬉しい！！ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2020年1月14日 1時) (レス) id: 4d2e6b700d (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます…！まれぴゅまさんの書くお話大好きです！これからも頑張ってください！！ (2019年12月17日 22時) (レス) id: ceec3d79fd (このIDを非表示/違反報告)
まれぴゅま(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます~~~(^^)これからもよろしくお願いします！ (2019年12月2日 7時) (レス) id: 4d2e6b700d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まれぴゅま
| 作成日時：2019年11月14日 22時
