蛇系男子(記憶)とご対面 ページ22
入学式も終わり私は自室に戻ってやれやれとベッドに座った。
ジニーちゃんにもらった魔の紙を手に取りどう処分しようかと悩む。
捨てるのが早いが捨てるだけだと呪いの人形の如くいつの間にか戻って来ていたなんてホラー展開がありそうだし…
『燃やす?』ねこ姿のセーレが私の膝に手を置いて首を傾げる。
「お願いしていい?」そう言うと『もちろん』と頷いた。
『燃やすなんて酷いなぁ』
明らかに私達ではない声が聞こえ、前を見ると蛇系男子(学生)が立っていた。
優等生イケメンだけど、本性を知ってるからか胡散臭さ半端ない。しかし、こんなイケメンが何故ヘビ系ミュータントに…?
『…驚かないね、』私が無言でいると向こうが口を開いた。
「そりゃ驚いてはいますよ?あなたみたいなイケメンがどうしてここに?」
『君は不思議だね』そういうと彼は困ったように笑う
『実は少し魔力が必要でね、ジニーだけでもいいけどもし良かったら君にも協力してほしいんだ
君は他の人より魔力量が多いみたいだし、その代わり僕にできることはなんでもするよ』
にこにことお願いする彼は一見無害そうだが、底知れぬ黒い圧のようなものを感じる。
まあでも、ジニーちゃんからだけ魔力を摂ると彼女の負担が大きいのも事実だ。
蛇系男子(日記)に力を与えることになってしまうが、ジニーちゃんの代わりを私がすれば、負担を減らせるかもしれない。
「いきなり日記のページが人になって、ニコニコと本心でもない笑顔浮かべてなんでもするから魔力をくれなんて胡散臭いにもほどがありますが…」
吊り上げられた口の端がぴくりと動く。
「ジニーからは魔力を取らないと約束してくれるならかまいませんよ」
そういうと今まで笑顔を張りつけていた顔が一瞬にして真顔になる。
『君はお人好しかバカなのか?魔力をとられるということがどういうことか…』
「勿論知っています。だからこそです」
魔力をとろうと、いや現在進行形で摂っている人の疑問ではありませんねと返すと、彼はハンっと笑った。
おや、優等生スマイルどこ行った。
『君は僕が何者か知らないのになんだか気に入らないな、僕の周りにはいなかったタイプだ』
いや知ってるよ、こっちだって変な深読みとかしないでイケメンを遠くから眺めてキャーキャー言いたいよ!けど、本性と未来の姿を知っている以上それはできないし…
リドルは紙燃やさないでねと言い残し姿を消した。短い時間だったが1週間くらいの体力を使った気分だ…
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貴様、見ているな。(プロフ) - 続きがみたああああいいい!! (11月26日 19時) (レス) @page28 id: 57e2ed73b5 (このIDを非表示/違反報告)
狐海(プロフ) - 続きを…続きを…!!! (2023年3月23日 0時) (レス) id: ce22822f8d (このIDを非表示/違反報告)
アリス - お願いです...続きを下さい (2023年3月8日 21時) (レス) @page28 id: c51e15e334 (このIDを非表示/違反報告)
ふが猫 - ネックレスのS.Sはまさか…。 (2023年1月27日 14時) (レス) @page9 id: c91663ae51 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - 一気読みしてしまいました!そしてこれで終わりなのでしょうか?続きがあるのならば、読みたいです! (2022年8月16日 10時) (レス) @page28 id: 661d0ebc5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シキ | 作成日時:2018年8月8日 17時