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将暉はキャップを深く被り、サングラスにマスク
あたしはマスクだけをつけ、将暉の車に乗り込む
「じゃあちょっとドライブに行きますか」
そう言って車を発進させてみせた
あたしは心が躍るほど嬉しくて楽しい
将暉の運転する姿はいつ見てもやっぱりかっこいい
『ふふっ楽しいね』
「楽しいな」
そう言って笑い返してくれる
普通の人みたいなデートは出来ないけど
その分あたしは将暉からたくさんの愛をもらっている
こんな風にいつも馬鹿なこと言い合ってるだけでもあたしは幸せを感じている
「なぁ、A」
運転しながらあたしの名前を呼ぶ将暉
『なに?』
「いつも我慢ばっかさせてごめんな」
『な、急にどうしたん?らしくないやん』
「来月で3年やん、よくよく考えたらいつも俺のわがままばっか聞いてもらってAには俺の仕事とかでいつも我慢ばっかさせてるなーって…」
『そんなことないで?
あたしだってわがまま聞いてもらってるし
それにお仕事のことはええの!!
将暉のやりたいことなんやろ?
それをあたしが邪魔する訳にはいかへんよ」
「邪魔になる訳ないやんか!!
たまにはいっぱいわがまま言うて?
人のことばっか気にして、たまには自分のことも考えてやらな」
そう言って前を向いたままあたしの頭をポンポンと軽く撫でた
『将暉、ありがとうね』
「おう、俺優しいからな」
『自分で言うたらムード無くなるやろ』
「こんなんムードなんかいらんわ!恥ずかしい」
そう言って恥ずかしそうに笑った
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作者名:atsu | 作成日時:2019年8月18日 9時