81話 ページ43
Aside
私、敦君、谷崎さんは国木田さんの指令通り、賢治君の捜索へ赴いたのだが……
ナ「あんなにピリピリした探偵社は初めてね」
谷「ナオミ矢ッ張り社に戻るンだ」
ナ「嫌よ。ナオミも捜索を手伝うわ。こんな時に兄様と離れたくない」
ナオミちゃんが、付いていく!と言って聞かないため、ナオミちゃん含め四人で交差点を歩いているが……谷崎さんはナオミちゃんが心配だから、戻るべきだと言っているのだ
谷「危険すぎる!」
ナ「危険は社も同じよ。建物ごと消されるわ。ねぇ敦さんそうでしょ?」
二人の真横にいた敦君は、いきなり話を振られて戸惑いながらも、「それはまぁ…」と答えた
谷「敦君。君と違って妹には異能が無いンだ。足を引ッ張る」
真剣な顔でそう言う谷崎さんは、いつものオドオドした雰囲気とは別人。芥川襲撃の際もそうだが、彼は妹の事になると途端に威勢強くなる
ナオミちゃんは不満そうに声を荒げた
ナ「何よ兄様!ナオミの云う事は何でも聞くと云ったじゃない」
谷「き、昨日の夜のアレはお前が無理矢理……!」
谷崎さんは何かいけないことでも思い出したのか、顔を隠し、「…何でもありません」と小さく云った
……彼は妹の事になると途端に威勢強くなる。ただしそれは、妹からの態度と言葉以外に尽く
ナオミちゃんは勝ち誇った様にドヤ顔をかました
信号が青になり、谷崎さんは逃げるように前方へ進んだ。その後ろを敦君、私、ナオミちゃん…と続いていく
谷「と……兎に角!事務員は社に戻るンだ!」
ナ「あらあら。何なら昨日の懇願を思い出させてあ」
言葉の途中でナオミちゃんの声が消え、不思議に思い、振り返ると
谷「………ナオミ?」
折「__来たか」
音もなく姿を消したナオミちゃん
そう。この状況はエレベーターでの賢治君と全くもって同様。一瞬目を離した隙に、まるで其処にいなかったかのように消えてしまったのだ
谷「ナオミッ!?奴等の攻撃だ!莫迦な。何の気配も無かッたぞ!」
敦「敵が直ぐ近くに居るんだ……!谷崎さん危険です!」
敦君の声は届かず、谷崎さんは冷静さを失い、ナオミちゃんを探し回る
人混みを掻き分け、必死にナオミちゃんの名を叫ぶ。挙げ句、白衣を来た中年男性を突き飛ばしてしまった
「痛たた…」
敦「大丈夫ですか」
中年男性に近寄ると……
折「あ......」
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作者名:クラスペディア | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php?mailchkd=1
作成日時:2019年4月14日 22時