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12月31日
「係長っ…？！」
「外で係長はやめろよ」
「え、じゃあユンギさん？」
「まあ好きにしろ」
部屋の掃除も一段落ついて、買い出しにでたときだった。最寄りのスーパーの近くにまさかの係長がいたのだ。
「この辺りに住んでいらしたんですね」
「俺は何回か見かけたよ」
「本当ですか？」
「朝の駅とか」
…まじか
完璧気抜いているときだ、
絶対アホみたいな顔して歩いていたんだろうな…これからは気を引き締めて歩かないと…
「ユンギさんってご結婚されてましたっけ？」
「してないわ」
最近では指輪しない人も増えていて、結婚してるんだっけなーなんて思っていたらツッコミか？っておもうほどのスピード感。
「帰省とかしないんですか？」
「あー家族みんな流行病になって帰ってくんなって」
「え、一緒です」
「まじ？」
「はい。私も帰ろうと思っていたんですけど、家族全滅で…」
「はは、結構いるんだな同じ境遇」
職場では見たことないユンギさんの笑い方に本当に恋に落ちそうだった。
こんな素敵な方。きっと、恋人がいるだろうな。
「ユンギさんっておいくつなんですか？」
この間は聞けなかったけど、今の雰囲気は聞ける。
「あ、おれ？俺30だけど」
「えっ、30で係長なんですか？」
「普通だろ。まあうちの会社はあんまいねえか」
「前職でもいなかったですよ」
30って、3つしか変わらない…
若そうとは思っていたけど、30よりはもっと、上だと思っていた。
「Aさんは？」
「年齢ですか？」
というか私の名前知っているんだな…
本当に関わりなったから、見かけたあることあるくらいの存在だと…しっかり認識していてくれたんだな
「意外に知らないだろ、周りの年齢。うちは忘年会とかもないから話す機会ないしな」
「私は27歳です。前職3年ちょっとで辞めたんで」
大して何があったとかそんなエピソードはないけど、
ただ前職の会社に5年、10年いたくないと思っただけの話。
「ん〜で、いま買い物に？」
「はい、昨日まで仕事で全然食料買えていなくて…」
「Aさんがよかったら、一緒に年越さね？」
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作者名：nunu | 作成日時：2023年12月24日 23時
