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「なに」
「……」
「なんでこの距離で無視すんの。あ、ジミン背高くなった？」
「明日何時？」
「朝6時起き、ってか早く離してよ」
「ふーん」
私を押すように、離れていったジミンはすぐ向かいの家に帰って行った。
まったく、なんなの。
家には誰もいないようで、ブーツを脱ぎ２階に上がる。
明日何着ようかなー。ロングブーツにミニスカ…そんなんでいいか。
ジミンにはいい感じと言ったが、会ったのは面接の時だけでメッセージでずっと話していただけ。
たぶん向こうも私も相手がいないから、クリスマスイヴに会おうってだけの話。
特別好きでもなければ、嫌でもない。
ほんと、そんな感じ。
付き合おうってどちらかが切り出せばお互い断らないんじゃないかなとも思う。
なにせ、クリスマスイヴだ。だれかと街中を歩くだけでも楽しいだろう。
「うおおっ、じ、ジミンっ…？！」
「朝から声でか」
「はっ？まじで何してんの？」
ふと、人の気配のようなものを感じて薄く目を開けるとジミンが立っているのだ。
一気に目の覚めた私は、超絶なスピードで体を起こす。
優雅にコーヒーカップを持ってやがる。
お母さんだな〜もう〜
「ほら、6時」
「は？まだ6時？ばか？なんでそんな早起きなの？」
12月24日 06:07
「お前が6時起きって言ったじゃん」
「…？」
本当にこいつは頭がおかしくなったのか？
まだ覚めきっていない頭ではなんでジミンが朝6時に私の部屋に来たのか全く意味がわからん
「何しに来たか知らないけど、とっとと出てってよね、二度寝する」
待てよと言わんばかりに掛け布団を取り上げ「お前デートって嘘だったわけ？」
「本当だわ」
あー…
昨日適当に6時起きみたいなこと言ったんだっけ…？
それで6時に起こしに来たのか？
「なにジミンもしかして、起こしに来たの？」
「違うわ」
「まじで何しに来たんだよ」
掛け布団を取られたいま、もうもう一度寝ることもできないため、ベッドに胡座をかくくらいしかやることがない。
「お前を、行かせないために来た」
「え？」
間の抜けた声を出してしまった。
「お前がイヴに俺の知らない男とデートなんてムカつくから」
「…そんなん知らんわ」
急に何言っているんだ…？
自分が彼女いないから、イラついてる？そこまで器が小さいっけ？
あ、もしかして私と過ごしたかったのだろうか？
恋人とは程遠いが、私達も一応男女。一緒にどこか行きたかったのかな？
「じゃあ明日にしよ？明日なら空いてるから、どっかいく？」
「そういうことじゃないから」
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作者名：nunu | 作成日時：2023年12月24日 23時
