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深呼吸すると、自然と力が抜けて、さっきよりも痛みが和らいだ気がする。
「血圧測らせてなー」
大ちゃんばっかり見てて、さっきまで姿が見えなかった光は、そう言って腕にカフを巻き付けてきた。
これ嫌い。
「んー！やだ！」
さっきの優しかった光を思い出して、ちょっと不機嫌な声を出してみる。
「嫌じゃないでしょ。静かにしてて」
ちょっと冷たく言う光。
さっきは優しくしてくれたのにー。
「こうた〜、すぐだから。ちょっと我慢ね」
拗ねた態度をとる俺に、変わらず優しい声の大ちゃん。
光とは大違い。
でも、そんな優しくされたら大人しく測られるしかないじゃん。
そんなことを思っている間に、いつの間にか測り終わっていた。
「ん〜、ちょっと低いな…」
「マジ？」
「うん。まあ、痛みで一時的に血圧下がってるだけだと思うけど」
血圧計を見ながら言う光と大ちゃんの話を聞き流す。
大分、痛み治まってきたな…
ちょっと寝よう…
そう思っていたのに、いきなり掛けていた布団を足元まで捲られた。
これじゃ、寒くて寝れないじゃないか。
起き上がって布団を掛け直そうとすると、光に肩を抑えられた。
「起き上がらないで。お腹診るからね」
そう言われて、固まる。
えっ、今大丈夫なのに…
そう思っている間にもシャツのボタンを全部外し、前を開けられる。さらにズボンも骨盤のあたりまで下げられた。
「もう痛くない」
そう訴えても光が手を止めることはない。
両手は既に大ちゃんに握られ、何故か頭元で動けないようにされていた。
急に不安になってきて、大ちゃんに視線を送る｡
「大丈夫。光にお腹診てもらおうね」
大ちゃんに諭すように言われて、今日はもう何回目かわからない涙で視界がぼやける。
そんな俺には構わず、膝を曲げられ、聴診器を持った光の手がお腹に当てられた。
「んっ…」
少し強めに押される聴診器の感覚に力が入る。
「こうた、リラックスしててな〜」
一旦聴診を中断した光に言われ、少しずつ力をぬくと、「そのままね」と再び聴診する光。
暫くじっとこの感覚に耐えていると、聴診器を首に掛けた光がひと言。
「腸の音鈍いね」
そう言った光に反応する間もなく、光の温かい手がお腹に触れられる。
「お腹触るな〜」
ぎゅっとお腹の下の方を押される。
「いっ…」
痛みでほぼ反射的に足が横に倒れた。
「痛かったね〜。もうちょっとだから頑張ろうね」
大ちゃんに言われて、嫌だと首を横に振る。
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TT(プロフ) - ♪尾曲がりニャンコ♪さん» ご意見ありがとうございます。応援、励みになります♪ (2017年3月4日 10時) (
レス) id: a5409a49a2 (このIDを非表示/違反報告)
♪尾曲がりニャンコ♪(プロフ) - 作者さんが分かりやすく書いてくれてるので、今のままで大丈夫だと思います！更新ファイトです！ (2017年3月3日 11時) (レス) id: 79d67a7ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TT | 作成日時：2017年2月25日 0時
