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倒れると思った瞬間、ガチャっと目の前のドアが開いた。
既に倒れかかっている俺の身体は、そのままそのドアを開けた人物のお腹に突っ込んだ。
「おぉ、大丈夫か」
両脇に手を入れて、身体を後ろに戻される。
おかげで、再び元の座った状態に戻った。
倒れずに済んだことや変わらないお腹の痛み、もうよく分からない感情がいっぱい溢れてきて、じわじわと涙がこぼれ出す。
「ひかる…いたい…っ…んっ…」
トイレの中まで入ってきた光のお腹に、迷わず抱きついた。
「どした〜。泣かない、泣かない」
優しい光の声に安心して、さらに涙が出てくる｡
そんな俺に、よしよしと頭を撫でてくれる光。
「手首触るな〜」
そう声が聞こえたと思ったら、手首に光の指が添えられる感覚がした。
脈測ってるのかな…
光のお腹に顔を埋めている俺には見えないけれど、次々と出てくる涙を止めるのに必死で気にならない｡
「宏太、立てる？」
手首から手を離した光は、俺の身体を起こして、目線を合わせてきた。
「んっ…ん」
涙を堪えながら短い返事をすると、光は「ゆっくり立つぞ」と言って俺の脇に手を入れた。
意外と力の入らない自分の足に驚きながらも、光の力を借りて立ち上がった。
立ち上がるのがやっとの俺に、光が屈んで半分脱ぎっぱなしだったパンツとズボンを上げてくれた。
恥ずかしくなって顔を上げた光から目線を逸らす。
そんな俺を気にする様子もなく、肩を貸してくれる光に連れられ、自分の部屋まで来た。
中に入ると、ベッドに寝かせられた。
「ちょっと待ってて」
と言った光は、部屋から出ていく。
え、待ってよ…
どこ行くの…
やっと止まったと思っていた涙が、置いていかれた寂しさでまたポロポロと流れる。
「んっ…いたっ…」
おまけに、さっき治まった痛みまで出てくる。
暫くベッドの上でお腹を抱えて丸まっていると、手に何やら色んな物を持った光が戻ってきた。
その後ろには大ちゃんもいる。
「宏太っ」
先に部屋に入ってきた光が声を上げて、駆け寄ってきた。
後ろにいた大ちゃんもすぐに駆け寄ってきて、丸まった俺の背中を擦ってくれた。
「痛いね…大丈夫だから、力抜いてみよっか」
大ちゃんの優しい声は安心する…
でも、痛みでそれどころじゃない。
「…っ…でき…ないっ…」
「ん〜？出来るよ。一緒に深呼吸してみよ」
吸ってー、吐いてーと言いながらちょっとオーバーにする大ちゃんに釣られて、同じように深呼吸をした。
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TT(プロフ) - ♪尾曲がりニャンコ♪さん» ご意見ありがとうございます。応援、励みになります♪ (2017年3月4日 10時) (
レス) id: a5409a49a2 (このIDを非表示/違反報告)
♪尾曲がりニャンコ♪(プロフ) - 作者さんが分かりやすく書いてくれてるので、今のままで大丈夫だと思います！更新ファイトです！ (2017年3月3日 11時) (レス) id: 79d67a7ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TT | 作成日時：2017年2月25日 0時
