1―4…てんてき�� ページ4
トントンっと肩を叩き、眠いのにごめんねっと言うと、「なにぃ？」とふわふわした声が返ってきた。
「あのさ、もう１個だけ頑張れない？」
「ん…？」
途端に不安そうな声を出す。
「点滴したいの」
「やだ！やらない！」
さっきまでの眠そうな声はどこへやら…
というほど大きな声を出して首を横に振る。
「でもした方が楽になれるよ？」
「ゃ…」
「お熱下がるし、水分も摂れるから、しんどいの無くなるよ？」
出来るだけ優しく説得するも頭まで毛布を被って泣いてしまった。
「ん〜っ…んっ…んっ…」
毛布の上から背中をさすりながら、どうしようかと困っていると
「あれ、泣いてるのは誰かな〜」
と言って点滴を取りに行っていた光がリビングに戻ってきた。
「おいで、抱っこしてあげる」
光が頭に触れながら話しかける。
無言で毛布から出てきて光に手をのばした。
「よしよし、嫌なんだよなぁ」
「んっ…やっ…だ…」
「うんうん、痛いもんな」
「ん…うぅ〜っ…っ……」
光は、肩に顔をうずめて声をもらしながら泣くのを優しく背中を撫でながら気持ちに寄り添った
「ん…やる…」
しばらくすると、決心がついたのか小さな声で伝えてきた
「じゃあ、ここに寝転がってやろっか」
テーブルを端に寄せたラグの上を叩く
「ん…いっしょ…」
「よし、一緒な」
と光が一緒にラグに寝転がる。
さり気なく足と右腕、上半身の固定もして、動けないようにする。
「じゃあ、顔はあっち向けようね」と言って顔だけ光の方を向かせる。
準備をしていると何やらクスクスと笑い声が。顔を上げると光お得意の顔芸を披露中(笑)
「こっちの腕だけ貸してね〜」
と腕に触れると、身体を小さく震わせた。
「大丈夫、一瞬だからね」
ちょっと冷たいからなっと言って消毒をする。
「ん〜…んっ…んっ…」
「だーいじょうぶ！ふーって息吐いてみよ？」
消毒した瞬間にグッと力の入った身体を少しでもリラックスさせられるように、光も声を掛ける。
「チクッとするよ〜」
片手で腕をしっかり抑えて、ゆっくり針を刺す。
「んー！やぁぁぁ」
「もう入ったからね〜」
「んっ…いたっ……いっ…」
針が入った後も動こうとする身体を２人で必死に抑えながら、針を固定する。
「終わった、終わった」「よく頑張ったね〜」
２人で、頑張れたことをたくさん褒めた。
「んっ…もう、なにもしない…」
「うん、もう何もしないよ」
そう言うと漸く泣き顔が少しだけ笑顔に変わった。
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TT(プロフ) - ♪尾曲がりニャンコ♪さん» ご意見ありがとうございます。応援、励みになります♪ (2017年3月4日 10時) (
レス) id: a5409a49a2 (このIDを非表示/違反報告)
♪尾曲がりニャンコ♪(プロフ) - 作者さんが分かりやすく書いてくれてるので、今のままで大丈夫だと思います！更新ファイトです！ (2017年3月3日 11時) (レス) id: 79d67a7ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：TT | 作成日時：2017年2月25日 0時
