ものがたり〜病系〜

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血圧を測り終わって、数値を記入した後は直接触れて診察していく。

「目見せてね〜」

「やっ…」

瞼の裏を見るために顔を触ると、後ろに仰け反った大ちゃん。

「大丈夫。すぐだからね」

大ちゃんの後ろに立っていた光が、仰け反った体を軽く抑えたので、さっと目の下を引っ張って診る。

「首も触らせてね〜」

と言いながら、首を手で包み込むようにして頸部の触診をする。

こんな感じで間髪入れずにどんどん診察を進めていく。

その方が時間も短縮出来て、大ちゃんも精神的に楽だろうからね。

口内の視診と聴診は、グズる大ちゃんを宥めながら何とか終わらせた。

「じゃあ、次はベッドごろんしよっか」

お腹は健診では診ないことも多いけど、お腹の弱い大ちゃんは診ておきたい。

「や、やだ…」

案の定イヤイヤと中々ベッドに寝てくれない笑

「大丈夫。宏太ね、お腹触るだけ。痛いことないからね」

そう言った光は、嫌だと首を降る大ちゃんを抱き上げ、そっとベッドに寝かせた。

「んっ…や…」

ベッドに寝かされた大ちゃんは、手でお腹を覆うという小さな抵抗を始めた笑

「大ちゃ〜ん、手はこっちね」

と言いながら光が手を握って、お腹が触りやすいように、頭の横で固定してくれた。

「ん〜……んっ…っ…や…」

「だーいじょうぶ。痛かったら言ってくれたらいいからね」

そう言って検査着の前を開けて、上から順番にお腹を触っていく。

その間、光は大ちゃんを宥めて落ち着かせている。

「じっと出来てえらいね〜」

「すぐ終わるからね」

おかげで、スムーズに進めることが出来た。

特に異常は無いようだ。

「はい、もういいよ〜。頑張ったね〜」

服を元に戻して起き上がらせると、少しだけ笑顔を見せてくれた。

この状態を維持したまま、視力検査と聴力検査もクリア。

思っていたよりもスイスイ進んだから、ちょっと拍子抜け笑

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