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スッキリとした気分でトイレを出ると、ドアの前に光が立っていた。
「どう?全部出た?」
と俺の肩に手を乗せて聞いてきた光に頷く。
「よかった。でも一応、もう一回ベッドに寝て?」
「えー、いいよー。もう治ったからさ」
心配性の光に笑って治ったアピールをする。
でも、光は「いいから」と有無を言わさず俺の背中を押してベッドまで誘導した。
部屋に入ると、片付けをしていた大ちゃんと目が合った。
「大ちゃん、治ったよ!」
と大ちゃんにも治ったアピールをする。
「そっか、よかったね〜」
と言って何故か大ちゃんまで俺をベッドに寝かせようとする。
「待ってよ。もう治ったんだから、寝なくても大丈夫だって」
寝かされそうになってそう言うと、
「あとお腹ギュッてして確認するだけだから。もう一回だけベッドごろんしよっか。ね?」
と大ちゃんが、まるで子どもに話すみたいな口調で言うもんだから、俺が駄々こねてるみたいに思えて恥ずかしくなって、素直にベッドに寝転んだ。
仰向けになって膝も立てると、
「お!えらい、えらい」
と頭を撫でられた。
気恥しくて、ぎゅっと目を閉じる。
服が捲られて、光の手が優しくお腹全体を行き来する。
まだ痛いんじゃないかと光の手が動く度にビクビクしていると、
「だーいじょうぶ」
と落ち着いた大ちゃんの声が聞こえた。
その安心させるような声は、それまでの緊張をいっきに解かす。
「はい、オッケー。もう大丈夫だね」
ふぅー…よかった…
ホっとしたら、今までの緊張感や痛みからの解放でいっきに眠気がやってきた。
が、光の次の言葉で寝られなくなった(笑)
「でも宏太、大分ストレス溜まってたんじゃない?お腹のことも…何で言わないの」
「いや、えっと…大したことないと思って…」
光のちょっと怒ったような顔にシドロモドロ。
「大したことないって?宏太いっつも些細なことでも相談してって俺らに言ってんじゃん。それって宏太も相談ごとは俺らにしてくれるって意味じゃなかったの?」
やばい、本気で怒ってる…
何も言い返せないでいると、大ちゃんが助けてくれた。
「ま、まあまあ…宏太も反省してるみたいだよ?ねぇ?」
大ちゃんの言葉に強く頷く。
「…これからは、ちゃんと言えよ」
何とか怒りを沈めたような光に安堵していると、
「それと、3日出なかったら俺でも大ちゃんでもいいから報告すること!絶対だから」
と強めに言われたので、素直に返事しておきました(笑)
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TT(プロフ) - ♪尾曲がりニャンコ♪さん» ご意見ありがとうございます。応援、励みになります♪ (2017年3月4日 10時) (レス) id: a5409a49a2 (このIDを非表示/違反報告)
♪尾曲がりニャンコ♪(プロフ) - 作者さんが分かりやすく書いてくれてるので、今のままで大丈夫だと思います!更新ファイトです! (2017年3月3日 11時) (レス) id: 79d67a7ed9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:TT | 作成日時:2017年2月25日 0時