【遊戯王VRAINS】空白アルビレオ【藤木遊作】

アンダーリアル ページ7

｢や〜っと我が家！ただいま〜！！｣

｢お前の家じゃない、ただいま｣

｢失礼な、ここは私の第二の家みたいなものだし｣

靴を脱いで遊作の家へと足を踏み入れれば見慣れた光景が二人を出迎えた。掃除ロボットがおかえりなさい、と規律的な挨拶を返し、Aは相変わらず癒される〜としゃがんでそれを撫でる。遊作の方はいつもの事だからとその事に興味を示さず、制服の上着をハンガーに掛け、ネクタイを解く。Aが、私の服何処？と聞くと、無愛想に二段目。と慣れた返しをした。

｢Aも家に掃除ロボ置けばいいだろ｣

｢……何となく部屋に知らないものがあるってのは、嫌なの。後、あの部屋にはあんまり帰りたくないし｣

何も知らずに、デメリットもなく。用意されているあれこれにAは嫌悪丸出しの表情で答えた。遊作はそうか、と一言だけ返すとそれ以上何も言わない。あの部屋にはAの知らないAの何かが詰められている、自分は知らないのに自分の好きなものが置いてある部屋なんて気持ち悪い。それを理解出来てしまう、そして同じ古傷持っている遊作はAの地雷を踏み抜く前に引き返した。Aは、羽織っていたパーカーを脱ぎスカートを下ろすと、Yシャツとスカートの下に履いていた短パン姿になり、タンスの二段目から出した部屋着をもってシャワー借りるね、とひらり。遊作に手を振った。

遊作はAの脱いだパーカーをハンガーにかけ、自分のPCを取り出せば先ほどと同じ作業に移る。珍しく静かなAiの方をちらりと見ると、先程のミュートから切り替えていなかったらしく、遊作はこの後騒がれても面倒だとそのままAiを鍵付きの戸棚に閉まった。

やけに生々しいシャワー音だけが部屋に鳴り響き、これにも相変わらず慣れないなと遊作は聞かないよう、作業に意識を集中させた。


+-+-+-+-+-+-+

《雑談》

二つに分けます！！(涙目)

文字数という概念を忘れて書いてるから…ぐっ……。多少なら削るんですけど、多少じゃなかったら…分けるしかない……。これからは気をつけたいなと思いましたまる！(？)

・→←非日常の中の平穏

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す