知らない面影 ページ23
LINK VRAINSに飛び込んだ燕青は、ビルとビルの間を飛び越えロンリーブレイヴを探す。位置的には何となくこの辺、っていうのは分かるのだがはっきりとした所在地がわからない…、と思った矢先。道路の隙間に流れるデータストームを燕青は見つける。もしかしなくとも、これはファウストの出した…。これを辿れば、ロンリーブレイヴに辿り着く。燕青は急いで足を進めた。
見つけた、燕青が彼の姿を見つけた時。先程までびびっていたはずの彼が鼻を鳴らして、威嚇している。挑発でもされたのか、デュエルを引き受けようとする彼の元に燕青は飛び込んだ。
｢フンフンフンフン！やってやんよ！｣
｢ちょ、すとーっぷ！！挑発に乗っちゃダメだよ！｣
｢ほう、まさかPlay makarを差し置いて先に現れるとはな｣
燕青、そう呼んだファウストを睨みつけ、ロンリーブレイヴを庇うように前に立つ。そんな庇われている彼は、先程の怒りは収まったらしい。Play makarの本物のパートナーが俺の近くに…！と感動を見せていた。同じように睨みを利かすファウストに燕青は口を開く。
｢随分卑怯なことするじゃん、流石はハノイ。やり方が汚いよ｣
｢Play makarはどこだ｣
｢彼には彼の都合があるんでね、この場は僕が引き受けようじゃないか｣
冷や汗が燕青の首元を流れる。Play makarが来るまで、時間稼ぎ…だなんて荷が重すぎたか。相変わらずデュエルする気満々のファウストは燕青の姿をゆっくり、上から下まで確認すると顔を顰めた。そして、とある言葉を口にする。
｢大きくなったものだな｣
｢……は、っ？｣
｢初めて出会ったあの日に比べ、だ｣
どういう事だ、と聞こうとするも喉が震えて声が上手く出ない。燕青は自身に落ち着け、と命じ一つ深呼吸をした。ファウストと初めてあった時、彼と会うのは初めてな筈なのに。仏頂面でこちらを見つめるファウストに息が詰まった。自分は彼と会ったことがある？いつ、何処で。それは全部、忘れ去られた記憶の中。心臓がやけにうるさく鳴り響く。
戸惑う彼の頭に過ぎったのは、Play makarの姿。彼が、僕の名前を呼んでいる。あぁ、そうだよね。今は……。
｢僕は君と会った覚えなんて、ない｣
ロンリーブレイヴを守り、Play makarが来るまでの時間稼ぎが最優先だ。燕青は、ぐっ、と唾を飲み込んで再度、強い眼差しをファウストに向けた。戸惑うな、迷うな。
そんな彼に答えるように上から声が降ってきた。
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遊真 - これから主人公がどうなっていくのかが凄く気になります！これからも頑張ってください！ (2019年8月14日 16時) (
レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
リナ - しゅりんぷさんの作品、早く読みたいです！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: cfdd277789 (このIDを非表示/違反報告)
篝月(プロフ) - 初めから読んだので、続きが凄く気になります！ (2019年5月24日 23時) (レス) id: 7982b0814b (このIDを非表示/違反報告)
しゅりんぷ(プロフ) - 白哉さん» コメントありがとうございます。ソウルバーナーいいですよね。いつか二人も出せるようにしたいなとは思っております。それまでどうかこの小説とお付き合い願えたら嬉しいです。 (2019年4月1日 1時) (レス) id: a80e55b6ef (このIDを非表示/違反報告)
白哉 - できたら穂村尊とフレイム(ソウルバーナー)を出してほしいです。 (2019年1月20日 17時) (レス) id: 8418d83dca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅりんぷ | 作成日時：2017年12月13日 0時
