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「響子お姉さんはバイラ、麻生おじ様はファウスト…で、ゲノムに___?どうして皆、お名前が二つあるの?」
「ハンドルネームと言って…。まぁ秘密の名前に近いかな」
「ずるい!私も秘密のお名前欲しい!!___みたいにカッコイイやつ!」
Aの白い肌が真っ赤に染まり、それが丸く膨らむ。ぷんぷんと怒った態度で自分だけ仲間外れだと主張するAに白髪の彼は頭を悩ませる。Aに似合うかっこいい…、どちらかと言うと彼女は可愛い方が似合う。それなのに何故、カッコイイなのか。彼は疑問に首を傾げて彼女に問いかけた。
「どうしてカッコイイ方がいいんだ?Aは可愛い方が似合う」
「だって、___みたいにかっこいい名前じゃないと、貴方の隣に立てないじゃない!」
いつか、二人でタッグを組んでデュエルするの!
そうね、私のデッキはサポート用のアロマージなんてどうかしら?二人でデュエルキングとクイーンでも目指して…。Aが指折り叶えたい願いを数え、微笑む。彼は、そんな彼女の姿に目を奪われ、顔を真っ赤に染めた。将来、Aと二人で…。そんな考えに彼は、思いついたように言葉を口にする。
「……燕青」
「え?」
「Aの秘密の名前は燕青。どう?僕はカッコよくて美しい君に似合うと思う」
はにかむ彼に、Aは大きく頷いた。燕青、燕青……。燕青!えぇ…、えぇ!気に入ったわ!!Aが彼に大きく抱きつき、単語を連呼した。彼が付けれてくれた、新しい名前。バイラにも、ファウストにもゲノムにも負けない素敵な名前。Aが早速みんなにお話しに行きましょう!と彼の手を握った。唐突に抱きつかれ、手を握られた彼は全身が熱くなるのを感じた。顔が、体が、あつい。Aに触れてる部分からまるで熱が伝わってくるかのようだった。
「行きましょう、____!!」
研究所は走っちゃいけません、そんな文字を無視して二人は白い廊下を駆け出した。
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遊真 - これから主人公がどうなっていくのかが凄く気になります!これからも頑張ってください! (2019年8月14日 16時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
リナ - しゅりんぷさんの作品、早く読みたいです! (2019年8月6日 23時) (レス) id: cfdd277789 (このIDを非表示/違反報告)
篝月(プロフ) - 初めから読んだので、続きが凄く気になります! (2019年5月24日 23時) (レス) id: 7982b0814b (このIDを非表示/違反報告)
しゅりんぷ(プロフ) - 白哉さん» コメントありがとうございます。ソウルバーナーいいですよね。いつか二人も出せるようにしたいなとは思っております。それまでどうかこの小説とお付き合い願えたら嬉しいです。 (2019年4月1日 1時) (レス) id: a80e55b6ef (このIDを非表示/違反報告)
白哉 - できたら穂村尊とフレイム(ソウルバーナー)を出してほしいです。 (2019年1月20日 17時) (レス) id: 8418d83dca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅりんぷ | 作成日時:2017年12月13日 0時