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絶望に染まる赤 ページ26

「ちょ、お前!Play makarのパートナーなんだろ!?助けに行かなくていいのかよ!?」

ファウストの昆虫デッキに苦戦中のPlay makar。攻撃を受け、LPが残り50。ビルに突っ込んだPlay makarを燕青は心配はするものの、その場から動かなかった。そんな彼を見かねて、焦った様子のロンリーブレイヴが燕青に向かって大声をあげた。

「……今までもそうなんだけどね、僕が行ったところで彼がどうにかなる訳じゃないだろ?」

「でもよ!薄情にも程があるぜ!!」

「逆に、君はここから動いてPlay makarをどうする?助ける?どうやって?もし、そのまま迂闊に近づいてハノイの騎士の罠にハマったら?」

「そ、それは……」

「Play makarの仕事が増えるだけだよ」

だから僕はいつもここで信じて待つことしか出来ないんだ。

悲しそうに笑う燕青にロンリーブレイヴは息を飲んで謝る。彼にも彼の事情がある。大丈夫だよ、と大丈夫には見えない顔で笑う彼は見るに耐えない。ここで待たされるのには慣れてる。慣れちゃいけないはずなのに。きっとロンリーブレイヴの言うことは正しい。仲間なら助けに行け、本当はそうしたいと思う自分がいる。だけど、きっと行っても意味なんてないのだ。これ以上Play makarを危険に晒したくない。彼を危険に晒すのはいつも自分だからだ。迂闊に近づいて怪我をさせてしまう、それはもうリボルバーとのあの戦いで学んだ。だから、自分の身は自分で守る。何があっても彼に助けを請わない。燕青が自身の中できっちり意思を固める中、ロンリーブレイヴは悪いことを言ってしまった、と心の中で自身に嫌悪した。そんな彼に燕青は話を続ける。

「それにね、Play makarは負けないよ。絶対に」

「…どうしてそう言いきれるんだよ」

「だって、諦めないからさ。ほら、見て」

「?」

「彼、例えライフが50でも勝てるって思ってる。それが彼の最大の武器だからだよ」

カードを信じてる、という武器。

Play makarの最後になるだろうターン。正しくデスティニードロー。未だにはてなマークを浮かべるブレイヴマックスに燕青が簡潔にデュエルの流れを説明する。彼、一応デュエル部…だよね?燕青が困り気味に今の状況を説明すれば、彼もあぁ!と声を上げた。なるほど、物分りはいいらしい。

彼の引いたマジック、サイバーサル・サイクロンからのコンボにより、彼はパワーコードトーカーを呼び出す。

勝てる、そう思った時。ファウストの燕青を呼ぶ声が聞こえた。

・→←引き金を引く男



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設定タグ:遊戯王 , 遊戯王VRAINS , 藤木遊作   
作品ジャンル:アニメ
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遊真 - これから主人公がどうなっていくのかが凄く気になります!これからも頑張ってください! (2019年8月14日 16時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
リナ - しゅりんぷさんの作品、早く読みたいです! (2019年8月6日 23時) (レス) id: cfdd277789 (このIDを非表示/違反報告)
篝月(プロフ) - 初めから読んだので、続きが凄く気になります! (2019年5月24日 23時) (レス) id: 7982b0814b (このIDを非表示/違反報告)
しゅりんぷ(プロフ) - 白哉さん» コメントありがとうございます。ソウルバーナーいいですよね。いつか二人も出せるようにしたいなとは思っております。それまでどうかこの小説とお付き合い願えたら嬉しいです。 (2019年4月1日 1時) (レス) id: a80e55b6ef (このIDを非表示/違反報告)
白哉 - できたら穂村尊とフレイム(ソウルバーナー)を出してほしいです。 (2019年1月20日 17時) (レス) id: 8418d83dca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゅりんぷ | 作成日時:2017年12月13日 0時

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