【遊戯王VRAINS】空白アルビレオ２【藤木遊作】

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｢疲っかれたぁ！！｣

あの後、LINK VRAINSで燕青はハノイを三人ほど倒し、ログアウトした。キッチンカー前の座席でパソコンを開き、ホットドッグをつまむPlay makar基、遊作もまたしかり。キッチンカー内でスープを味見しながら会話を促す草薙と缶コーヒーのプルタブをいじるAの三人の姿。

｢翔一さん！スープの味見はお玉ごとじゃなくて、小皿に入れてからにしなよってあれほど！！｣

｢悪い悪い、小皿取り出すのも洗うのも面倒だしと思って…つい、な？｣

｢もー！！小皿くらい私が洗うからちゃんと入れてから！行儀悪い！！｣

｢悪かったって！お詫びに出来たてのクリームチャウダー飲むか？｣

｢…飲む｣

『結局買収されてんじゃん』

Aiの小言を無視し、草薙から湯気を立てたカップを受け取る。それを頬を緩ませながら飲む、そんなAの前、電子モニターの前にはいつものように人だかりが出来ている。注目のモニター内、そこには記者会見を行うソルテクノロジー社の新しいセキュリティ部長である北村の姿が中継で映し出されていて。会見の内容は、勿論

『え〜…大変長らくお待たせ致しましたが、ソルテクノロジー社は100%AIデュエリストの開発に成功しました！

私はここに宣言します！必ずや我が社のAI部隊がハノイの騎士を一掃し、LINK VRAINSに平和と秩序を取り戻すことを！』

カメラのフラッシュが一斉に焚かれ、モニター越しでも眩しいことが伝わる会見場。AiとAは眉をひそめて、呆れ気味に呟いた。

『こいつが財前の後釜のセキュリティ部長か』

｢これ絶対失敗するやつだよ…フラグってやつ。私にはわかる…｣

｢それにしても大した自信だな｣

｢だが、これで時間が稼げる｣

｢時間稼ぎなんて出来るのかなぁ…Aiちゃん、何分くらい稼げると思う？｣

『俺は１日で』

｢じゃあ私は１時間｣

『え〜！AちゃんSOL社に信用なさすぎ〜！』

｢SOLの技術よりもハノイは厄介だって警戒してるのよ｣

雑談終えたAは、さーて、やりますか！とその場を立ち上がり、そのまま背伸びをする。それに合わせて遊作もPCを閉じ、簡易テーブルと椅子を折り畳むとキッチンカーに足を踏み入れた。草薙はキッチンテーブルを片付け、シャッターを締める。最後にAがキッチンカー前にcloseの看板を出すと、三人は本業へと戻っていった。

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