【遊戯王VRAINS】空白アルビレオ２【藤木遊作】

堂々巡りの結論 ページ36

｢燕青…あなたが探しているものは、きっとリボルバー様が全てを知っています。私は貴方の……｣


話の途中、まるで時間切れとでも言いた気に黒くバラバラと塵になって消えたドクターゲノム。その姿を呆然と見つめ、何も無い地面をそのまま眺め続けた。多分、私は彼を知っている、脳裏に過ぎるのは彼が私の頭を撫でて…。どうして、どうして？私はハノイの騎士と…？一つ深呼吸をして、燕青はゆっくりと誰もいなくなったその場から退いて、立ち上がった。こちらを心配そうに見るPlay makarに微笑みながら。

｢証拠隠滅、か｣

｢…燕青、ドクターゲノムは｣

｢大丈夫。あの人は僕の人体実験の首謀者では、無い。あの人がその実験に関わっていたかもしれないことは事実だけど、多分下っ端とかだよ｣

｢…そうか｣

｢うん、それに僕が探して、倒さなきゃいけない相手は結局…ね？｣

その前に、リボルバーの場所を知っているハノイも探さなきゃいけないけど。苦笑する燕青にPlay makarがそうかと頷く。リボルバーを探す。お互いの目的が一致したところで、近くにいたGO鬼塚がPlay makarへと声をかけた。

｢話は済んだか？｣

｢僕達の話は済んだよ｣

｢そうか…なら。Play makar、お前はさっき俺を嘲笑いに来たと言ったな

だが、あれは俺を鼓舞するための嘘。違うか？｣

｢さぁな｣

いつもより口角が上がったPlay makarに燕青が素直じゃないなぁと口元に手を当てた。そんな彼に不服そうに顔を逸らすPlay makar、GO鬼塚はいつかお前を倒すと宣言し、拳を握りしめた。その前にまず、ハノイ。どうやら、考えはこちらと同じようだ。

｢お前達も乗るなら勝手にしろ｣

｢あぁ｣

｢うん、僕達も勿論乗らせてもらうつもりだよ｣

｢そうか…。で、お前はどうなんだブルーエンジェル｣


GO鬼塚が振り向いた先、数メートルの距離に、青と白をメインにした服装と天使の羽。揺れるハートのピアスに青髪のツインテ。可愛らしいリボンをつけたその姿は紛れもなく、ブルーエンジェル…基財前葵で。

LINK VRAINSの狭い路地裏に緊迫が走った。

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