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A「すいません、ちょっとお手洗いに」
あれから私が送ったメールにタプからすぐ返信が来て
"余所見禁止"
その言葉にふっと頬が緩んだ。
お酒が入ってるせいか、いつもよりフラフラする視界
最近全然飲んでなかったからなぁ
明日悪酔いしなかったらいいけど
個室を出て角を曲がって、
お手洗いに向かう
すでに時間は21時手前
帰りは何時になるやら
フラフラの足取りで歩いていると
もう1つの個室から何やら聞き慣れた声が聞こえてきた
やば、飲み過ぎたか。
まさかね、居るわけないのに
…きゃぁっ！！
た、倒れる！！
顔面に来るであろう衝撃に耐えるように咄嗟に目を閉じると
ポスっと何か柔らかいものにぶつかって
恐る恐る目を開けると…
タプ「飲み過ぎだ」
数時間前と同じように眉間に皺を寄せたタプ
A「…え、な…で」
タプ「飲みに来た」
スンリ「あ、Aちゃん」
飲みに来たって…はぁ、もう。
A「戻らないと」
タプ「まだいいだろ」
A「遅くなると怪しまれるでしょ」
タプ「それより、これ何？」
タプが指差したのは首に巻いてる私のマフラー
タプ「隠したら意味ないだろ」
A「恥ずかしいでしょ」
タプ「ダメ。はい、没収」
A「あっ！もう」
友達「Aー？」
A「あ、ちょ、ほら！中入って」
タプ「あと30分で帰るからな」
A「分かったから！え、ちょ…」
友達「もう、何してんの？遅いからみんな待ってんのよ？」
A「あ、ごめん」
友達「それから、あんたが話してた男の人、連絡先交換したいんだって」
A「あー、それは…」
ゴホっ、んん。
襖の向こうから態とらしくデカイ声で咳払いをするタプ
A「それはまだちょっと…」
友達「えー、勿体無い。てかあんた、マフラーは？」
やばい！咄嗟に痕のついた場所を手で抑える
A「あ！トイレに忘れたみたい。とってくるから先に戻ってて」
友達「はぁ、もう。すぐ来てよね」
A「うん！すぐ戻る！」
友達が角を曲がったのを確認して襖を開ける
タプ「教えるなよ」
A「教えないよ。それよりマフラー」
タプ「これは没収って言っただろ」
テソン「ヒョン、渡してあげてください。笑」
タプの手からマフラーを取ると私に渡してくれる
タプ「あと20分だからな。来なかったら部屋まで迎えに行く」
それは勘弁してほしい。
A「なんとかして抜けます」
タプの視線を背中に感じながら襖を閉めた
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作者名：てぃーおーぴー | 作成日時：2015年12月16日 16時
