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Aの手で開かれたのは、入口。 所謂玄関だ。

酸素と云う餌食を捕らえた炎は、加速する。




開け放たれた扉の向こうは、強風。




「早く行きなさい! ここは政府の管轄だから
外の世界では存在してない事になってる。
ここが燃えても小さな事件にすらならない。
案ずるな。 きっと誰もが幸せになれる未来が待っているから 」

扉の取っ手を握り締めながら微笑むA。




「待って! Aも行こうよ! 」

Aは俺の背中を強く押した。
火事場の馬鹿力。その言葉が相応しいくらいに強く。




「私は行けない。 外の世界では生きられないから。
普段は居ないが、今日は父様も此処に居る。
どんなに悪い人間でも父様は、父様だからね。
愛してあげなきゃ・・・・・・。 母様が愛した通りにね。
だから一緒に逝ってあげなきゃ可哀想でしょ? 」




燃え盛る炎。
炎上と呼ぶ以外の何物でもない。




「じゃぁ俺は? サイコパスで最悪なのに
どうして一緒に連れてってくれないの? 」




降りかかる火の粉。
音を発てて崩れていく建物。
苦肉に叫ぶ声だって聞こえそうなきがする。




「君の事は、愛してるから連れて逝けない。
君は生きて幸せになるんだよ? じゃなきゃ私・・・・・・
初恋の意味がないじゃない 」



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設定タグ:自己満足 , 小説 , 完結   
作品ジャンル:SF, オリジナル作品
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翔織(プロフ) - かえでんでん虫さん» 私が、ありがとうございますです! 読んでいただいて本当にありがとうございます!! かえでんでんむし様に、お気に召して頂けて、とても光栄です☆ 執筆頑張って下さいね☆ 心より応援致しております♪ (2016年4月25日 22時) (携帯から) (レス) id: b5c9587b18 (このIDを非表示/違反報告)
かえでんでん虫(プロフ) - 素敵な小説でした!!凛音ちゃん可愛いですし、お話の内容も好きでした!!最後めっちゃドキドキしました!!素敵な小説ありがとうございました!! (2016年4月25日 8時) (レス) id: 0d192bfe8b (このIDを非表示/違反報告)
翔織(プロフ) - ポラリスさん» ヤバい!! 凄く嬉しいです!! 私はリネポンに入り込んいたので号泣しながら書いてたんです!! なので同じ気持ちになって頂けて、凄く嬉しいです☆ 挿絵描いてたらぽらさんのが、いつまで経っても出来上がらないです〜! (2016年4月21日 22時) (携帯から) (レス) id: b5c9587b18 (このIDを非表示/違反報告)
ポラリス(プロフ) - 凛音ちゃん、こんな深い設定があったなんて!! と、クライマックスにかけて泣きっぱなし!! 是非、挿絵なんかも見たいんですがねぇ……。お疲れ様でした!! (2016年4月21日 22時) (レス) id: 59735a0c9b (このIDを非表示/違反報告)
翔織(プロフ) - ポラリスさん» 可笑しな方向に行きすぎて、ドン引きされるんじゃ無いかとハラハラしてたのですが、ぽらさんに、そう言って頂けて凄く嬉しいです〜☆ ありがとうございますm(__)m (2016年4月21日 19時) (携帯から) (レス) id: b5c9587b18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とお | 作成日時:2016年4月21日 1時

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