降谷さんのKnight 5

啄木鳥 ページ33

「全く。貴女って人は…。お風呂行ってきます。布団、よろしくお願いしますね。」

と透さんは言って、私の頰にキスをすると脱衣所に入っていく。

「不意打ちなんてずるい…。」と私は呟いた。

私は透さんの部屋に向かって歩き出す。この家本当に広いからな。

透さんの部屋に入って布団を引くと、蘭ちゃんの部屋に向かった。

「蘭ちゃん、今入って大丈夫？」と私が聞けば、「はい。」と蘭ちゃんが答える。

「今から布団引くから。」と私は言って、押入れから布団を引っ張り出した。

「おばあちゃんが干してくれたからふかふかなはずだよ。安心してね。」

私がそう言って引き始めると、蘭ちゃんが手伝ってくれようとする。

「私がするから大丈夫だよ。」と蘭ちゃんを制して、私は布団を引き終えた。

「じゃあね。毛利さんの部屋にも布団引いとくから。」

私はそう言って、毛利さんの部屋に布団を引きに行く。

それが終わると、私は自分の部屋に戻った。

今日は疲れちゃったしもう寝ようかな。私はそう思って自分の部屋にも布団を引いて眠る。


翌朝。

朝ごはんを食べると早々に私たちはおばあちゃん家を出発した。

今日も長野観光が残っているからだ。やって来たのは川中島。

…どんな事件が起こるか思い出してしまった。

「啄木鳥。啄木鳥戦法よ蘭ちゃん。」と言う声とともに現れたのは由衣刑事。

後ろに大和警部と諸伏警部もいる。

確かこの事件、テカテカそうな名前の人が出てきたよね。

どんな名前か忘れちゃったけど…。

私がそんなことを思っていると現れたのは、モジャモジャのおじさんと、

眼鏡をかけた神経質そうなおじさん、そして若そうな茶髪の男の人だった。

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