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風邪2 ページ19

雪見side

「ごめんなさい私…「話は後回し。とりあえず今は風邪を治して。」

透さんは寂しそうに笑うと、私のひたいに手を当てる。

あんな酷いことを言っちゃったのに。

透さんは何でこんなに、優しくしてくれるんだろう。

「うーん。まだ熱いな。体温計で熱測れるかい?」

透さんはそう聞きながら、私に体温計を渡す。

私はつかもうとしたが、手に力が入らなくて落としてしまった。

「ちょっと失礼。」と透さんは言って、体温計を私の服の中に差し込む。

しばらく無言の時間が続いて、体温計が鳴った。

透さんは私の服の中から、体温計を取る。

「38度か。病院に行った方が…あ、今日は日曜日か。とりあえず、食欲はある?」

透さんにそう聞かれて、私はかぶりを振る。食べられるわけがない。

「うーん。困ったな。とりあえず何か持ってくるよ。」

と透さんは言って、出て行こうとする。

私はなんだか寂しくなって、透さんの腕を掴んだ。

「雪見?大丈夫、すぐに戻ってくるから…ね?」

透さんはそう言うと、私の頭を撫でて行ってしまった。

頭がとても痛いし、声も掠れてる。

風邪なんて久しぶりだな。なんて思ってたら、透さんが入ってきた。

「ゼリーなら食べれる?」と透さんは聞くが、今は何も口に入れたくない。

私がまたかぶりを振ると、食べないと治らないよと言って、

透さんはスプーンにゼリーを掬って、私に差し出してくる。

一向に食べようとしない私に、透さんは困ったなと言って、驚くべき行動に出た。

「え?待って透さん、そんなことしたら…」

と私が言い終わらないうちに、口移しでゼリーを食べさせられる。

「大丈夫、大丈夫。」と透さんは言うけど、全然大丈夫じゃない。

「嫌かい?」と透さんは不安そうに聞いた。

「…っ!嫌じゃないですけど、透さんに風邪がうつっちゃうから。」私がそう言うと、

「いいよ。うつしても、その方が治りが早いって言うし。」

透さんはそう言うと、またゼリーを口に含んで、私に口移しする。

「ん…。もう食べられないです。」と私が言えば、

「そうか。無理に食べさせてすまない。」と透さんは言って、ゼリーをなおす。

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設定タグ:降谷零 , 安室透 , トリップ   
作品ジャンル:恋愛
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青龍 葵(プロフ) - 更新されないんでしょうか? (2020年8月6日 16時) (レス) id: 123a0a7152 (このIDを非表示/違反報告)
しらす。(プロフ) - 桜@ボードには低浮上さん» 大丈夫ですよ、リクエストありがとうございます!頑張らせていただきます! (2018年7月12日 23時) (レス) id: e1e7e066eb (このIDを非表示/違反報告)
桜@ボードには低浮上(プロフ) - リクエストしても大丈夫ですか?松田さんたちの話しも楽しみにまってます。 (2018年7月12日 17時) (レス) id: ae3d71bb82 (このIDを非表示/違反報告)
しらす。(プロフ) - 桜@ボードには低浮上さん» そう言っていただけて嬉しいです!確かにツートップですね笑相変わらず更新は遅くなりますが、頑張ります!! (2018年6月10日 22時) (レス) id: e1e7e066eb (このIDを非表示/違反報告)
桜@ボードには低浮上(プロフ) - 凄く面白かった!!降谷さんと伊達さんのツートップでそれも犯人を倒してしまうのは凄いです。最新頑張って下さい。 (2018年6月10日 20時) (レス) id: ae3d71bb82 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しらす。 | 作成日時:2017年7月31日 9時

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