ポアロ ページ14
7月に入ると、夏休み前ということもあり、授業は4時間目までしかない。
そのため、ポアロのバイトのシフトを増やしてもらった。
ある日のお昼のことだった。
その日は、蘭ちゃんたち中学生もお昼までの授業しかなかったため、
いつものように勉強を教えていると、
「やあ、雪見ちゃん♪」とお店に入るなり、私に向けて、
ニタニタと気味の悪い笑みを浮かべて、私の苦手なお客様が入ってきた。
「いらっしゃいませー。」と辛うじて笑顔を作り言った。
「雪見ちゃん、今度遊びに行こうよ。」と言われ、
私がどうしようかと迷っていたとき、
ちょうど良いタイミングでお客様が入ってきた。
私は苦手なお客様に、「すみません。」と断り、
入ってきたお客様に「いらっしゃいませ。」
「こちらのお席へどうぞ。」と言い、カウンターの方へ戻ろうとした。
と、苦手なお客様に腕を掴まれた。
「すみません。やめてくれませんか?」と丁寧に言った。
しかし、そんな私に「ちょっとぐらい遊ぼうよ。どうせ暇でしょ?」と言ってきた。
その言い方にカチンときた私は、「申し訳ありませんが、暇ではないんです。」
「あなたこそ、こんな事をしている暇があったら、
もっと他のことに時間を使ったら、どうですか?」と言い返した。
「それが、客に対する態度かよ。ちょっと可愛いからって調子のんな‼」
苦手な客が私に殴りかかろうとしてきた。
殴られる。と思わず目を瞑ったが、いつまで経ってもその衝撃は来ない。
私が恐る恐る目を開けると、苦手なお客様を、
先ほど入ってきたお客様が苦手な客の腕をねじ伏せていた。
私が驚いていると、「女に手を上げようとするとは、良い度胸だな」
と私を助けてくれた男性が、苦手な客に言っていた。
「あん?なんだテメエ手を離せ‼」と苦手な客が言い、
「あんまり余計な事を言うと、痛い目見るのはあんただぜ。」と男性が言った。
「さっきから見てたが、客としての態度が悪いのはあんただ。」
「俺は一応刑事なんでね、今後一切こんな事をしないと言うなら見逃してやる。」
「す、すみませんでしたー」と言い苦手な客は男性の腕を振りほどき、
出て行った。
「すみません、ありがとうございました。」と男性に頭を下げ、
顔を上げると、私は固まってしまった。
118人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
〇 - ずっと気になりながら読ませてもらってるんですが、なぜ諸伏さんの本名だけ潜入中の名前なのかを教えて頂けませんか?お話はとても面白く読み進めるのがたのしいです。 (11月9日 0時) (レス) id: 9f805850c5 (このIDを非表示/違反報告)
しらす。(プロフ) - 青龍 葵さん» 読んでくださりありがとうございます!本当ですね!正しくは、壊れてないんだろうですね。すみません。訂正しておきました。 (2018年7月24日 22時) (レス) id: 64a3e712ef (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 脱字があります!「目が覚めたら…」の「あれなんで壊れてなんんだろう。」とは?『壊れてなんんだろう⇒壊れてるんだろう』では無いですか?訂正お願いします。 (2018年7月24日 3時) (レス) id: 970e92a440 (このIDを非表示/違反報告)
しらす。(プロフ) - アルギニアさん» 機能使ってくれて、ありがとうございます!!確かに面白いですね笑 (2017年7月27日 17時) (レス) id: d770bdf746 (このIDを非表示/違反報告)
アルギニア(プロフ) - 家族の名前を降谷新一、降谷蘭、降谷零、夢主を降谷桜花にしたら結構面白くなったww (2017年7月27日 15時) (レス) id: 1f43cd5acf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しらす。 | 作成日時:2017年5月14日 2時