遠くの街としあわせと・・５(なれそめ・高木家編)街シリーズ(５)

＝雄也くん・２１＝ ページ21

「いやいや、慧。謝んなくっていーしっ。
　オレの方が、ゴメンだからさっ。な、ホントに
　許可なくモデルにしてゴメン、ごめんなっ。」



「‥モデルって・・んっとー・・。」



「ああ、その。だからさ・・
　あのアニメのキャラクターデザインと話しの原案を
　作ったのが、オレの友人でさ〜。」


「おともだち・・。」

「友人・・。」



「ん、そうなんだ。で、そいつが何か
　悩んでん時に、ポロっと慧と雄也の話ししたんだよ。
　そしたら、写真見せろってうるさくってさ〜。
　まぁ仕方なく、皆で写ってる写真見せてさ。
　そしたらそいつー。」



「「そいつー・・。」」


「ああ、そいつ。
　そいつが、ピッシャ〜〜ンッッ！！って
　雷に打たれたみたいになってさ。」



「かみなりぃ・・。」

「雷・・。」



「そう。スッゲェの雷打たれたみたいになって
　急に、ズッバババババ〜〜〜っっってイラスト
　描き出して・・。んで、それがアニメになって
　放送されて、人気になったと・・。」



「へぇぇ〜〜。すごーぃぃ。」



関心してるおれの顔を覗き込んで涼介が

「怒って・・ないの？慧は・・。」



「ん？なんで・・？おこってないよぉー。
　んふふー。そっか〜だからピンチを救ってくれる
　クラスメートの男の子は、ゆーじくんでー・・
　んふふ、雄也さんに似てたんだぁ〜♡」


「ああ。うん、そーなんだよ。」



光も、うんうん。頷いて

「オレも。オレもゆーじって
　雄也に似てんな〜って思ってたっ。」



「ねぇ〜。光もそー思う？
　おれねぇ、あのアニメで‥ゆーじくんが
　いっちばーん好きなの〜。んふふ〜♡」



光が呆れた顔して

「かぁ〜〜。ここでも、雄也との
　おノロケが出た〜〜〜。」



「んふふ〜。あ。でもでも、このお話し
　侑李にしたら、びっくりーってなっちゃう。」



涼介も光も、うんうん。って頷きながら

「「そりゃ〜。ビックリすんだろ〜なぁ。」」





涼介が「はぁぁ〜〜・・。」って安堵のため息ついて

「あ〜〜、良かった。今日言えてっ。
　さて、スッキリしたら、もっと腹減って来た〜。」

「んふふ〜。」

「くくく〜〜。」





「「「ふふふふ〜〜〜。」」」


３人で顔を見合わせ、笑い合った＿＿＿＿＿＿＿＿。

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