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いち ページ3

江「ねぇ、ラムネ。僕事件行くからついてきて!」




パソコンで一昨日の資料を纏めていると、横から声をかけられる。
一旦手を止め、声の主を見てみるとラムネを片手ににこにことしている。

私の名前、忘れてるのかな…




『ラムネじゃなくて、徳永Aです。』




江「しってるけど?」





なら名前で呼んで下さいよ!!
なんて言葉は口に出さず、そのまま目線をパソコンに戻し、口を開く。





『申し訳ないんですが、報告書まとめなきゃいけないので…』




江「えー、そんなのやんなくていいじゃん。何なら太宰とかにやらせればー?」





ちなみに今溜まっている報告書は、一昨日の事件(この上司の)と昨日の事件(同じくこの上司の)だ。
なんなら、国木田さんに手伝ってもらった上だからこれ以上は無理。
私の良心もだけど、彼の疲労をこれ以上増やせない。


だから、目の前でグダグダ言っている上司を無視し、最近入ってきた後輩(苦労人)に声をかける。





『敦くん、いける?』




敦「え、僕ですか」




『うん』





江「えー、やだ!太宰、ラムネの分のやつやっといて。それじゃ行くよ」





太「えっ」





『…うわっ!』





そのまま手を引かれ、外に連れて行かれる。
太宰の嫌そうな顔が見えたけど、あいつは知らん。

そして、てをひいたままご機嫌に進むこの上司を後ろから睨む




江「ラムネ?」




『なんでもないでーす』





笑顔で後ろを振り返ってきた。
率直に怖い。


またご機嫌に進み始める彼に、おずおずと声をかける。
この人が私をわざわざ連れ出す理由なんて一つだ。





『乱歩さん…今日は行きませんからね』





江「え?やだ!行かないと事件にも行かないからね!」





そう、甘味亭。もしくは駄菓子屋。
それだけならまだしも、この人よく食べるのだ。

成人男性と考えれば不思議ではない量だけど、些か成人男性とは程遠く見える乱歩さんだと驚く量だ。
それに、今月入ってもう3回も奢らされた。おかげで財布が薄い、





『ら、らら乱歩さんぅぅ!私のお財布も考えてくださいぃぃいぃ!』





江「むり」






善哉って、餅抜きなら安くなるかな。

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あこ - 今の時点ですごいほわほわしてます、、、、!癒やされる〜〜 (2023年4月10日 11時) (レス) @page3 id: f5afe1aeaf (このIDを非表示/違反報告)
しるくはっと - めちゃめちゃ面白そうですね…!!!応援させていただきます!体調に気をつけて更新頑張ってください!! (2023年4月4日 19時) (レス) @page2 id: 1bafc3cd7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あめん | 作成日時:2023年4月4日 16時

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