肆-43 ページ43
蜜璃さんとわいわい話しながら歩いていると、ついに任務地の森まで辿り着いた
「…ここですね」
鴉から聞いた情報の通りに進んでいくと、不気味なほど古びれた木造の家があった
十分に注意しながら二人で家の中に入っていく
「まるで鬼でも住んでそうなお家ね…!」
「ここに居るんですよ…あっ」
すると、暗闇の向こうの方にうっすらと光沢のある絹の衣を見つけた
「…また鬼狩り?」
それは、女の鬼が纏っている綺麗な白い着物の裾だった
「…!」
鬼の腕には血塗れの鬼殺隊士の亡骸が抱えられていて、ちょうど喰っている最中だったようだ
その近くにも、三人、四人…ここだけでもざっと見てそれくらいの人が血を流して横たわっている
「鬼狩りは普通と比べて肉の量が多くて極上なのよね…特に女の子だと柔らかいし。わざわざ私のところに来てくれて嬉しいわ」
鬼がこちらに向かって手を伸ばしたのですぐさま刀を振ると、そのまま背後に回られた
「特に貴方たちは揃いも揃って肉質が良いわね。血も美味しそう…」
そこまで言いかけると、鬼はハッとしたように少し目を見開いた
「あら?もしかして貴方たち、血縁?」
「え?」
全く予想もしなかった事を唐突に言われ、私は首を傾げた
蜜璃さんの頭の上にも疑問符が浮いている
だけど、どうせ鬼の虚言だろうと思ってすぐに刀を構えた
「あら、知らなかったの?まぁ血縁と言っても親戚くらいのようだし、それもそうね…」
「えっ?じゃ、じゃあ、私たち…でも、何でそんな事を貴方が…!?」
「信じられないかもしれないけど、
鬼は明るい笑顔を見せたあと、瞬きする間に蜜璃さんの方へと距離を詰めた
「うわっ!!」
私が横からすかさず技を出したが、鬼がこちらに気づいて着物の袖を振って術を出した
光の呼吸 伍ノ型 光芒閃光
血鬼術 嚮後の幻術・白昼夢
瞬く間に辺りが白い光に包まれた
「っ…!?」
あまりの眩しさに瞼を閉じ、再び開けると
私は布団の上に横たわっていて、目の前には二人の赤ちゃんが眠っていた
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みやび(プロフ) - ずっとずっと待ってるので大丈夫ですよ!🎀 (4月14日 22時) (レス) @page50 id: 6d224a7bcb (このIDを非表示/違反報告)
みるくここあ(プロフ) - ゆっくりで大丈夫ですよ!更新されたら皆また読みに戻ってきますよ✨✨ (4月12日 1時) (レス) @page50 id: 4db17488dc (このIDを非表示/違反報告)
みやびりじゅ(プロフ) - みやびさん» なかなか更新できておらず申し訳ありません😢読んでくださってありがとうございます! (1月30日 23時) (レス) id: 00121ded6d (このIDを非表示/違反報告)
みやび(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます🥰 (1月24日 0時) (レス) @page47 id: a01fa8ae4e (このIDを非表示/違反報告)
愛っち(プロフ) - みやびりじゅさん» 仕方ありませんね💦来年の楽しみに取っておきますね!頑張ってください (11月8日 18時) (レス) id: d531dd11f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやびりじゅ | 作成日時:2023年7月9日 21時