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肆-35 ページ35

「時透とはどういう関係なんだ!!」

微塵も予想しなかった質問に、私は飲んでいた水を吹き出しかけた

その水は何だか変な味がしたけれど、あまりにも衝撃が大きすぎていちいち気にしてられなかった

「ど、どういう関係も何もありませんよ」

「ふーん…じゃあこれはどう説明する?」

師範が訝しげな目で見てきて、何かまずい事でもあったかと必死に頭を働かせて記憶を遡った

「何ですか…?」

私が首を傾げると、師範はくわっと目を見開いた

「俺は知ってんだよ!お前が時透(あいつ)と一晩を共にしたという事をな!」

それは紛れもなく、この間の藤の家での事で…

「だからそれは…!」

「おいA、言っとくけどよ…」

そして師範は体ごと私の方に向き合い、目を吊り上げて指差しながら物凄い剣幕で言った

「まだ嫁には出さねぇからな!!」

「なっ…?!何言ってるんですか!」

「天元様!飲み過ぎですよ!」

「はい、冷えた水です」

師範は雛鶴さんからお水を貰って、勢いよく飲み干した

「プハァーーーッッ!!…いいか、よく聞け」

そしておもむろに両手の親指と人差し指と中指の三本を立て、腕を前で交差させて見得を切った

「俺は父だ!!お前は娘だ!!」

「…はっ?!」

私たちいつの間に親子に…?

「俺が認めた奴以外とは結婚させないからな!!」

「え?!けっ…?!」

混乱しているせいなのか、頭がくらくらして目が回る

「う、え…私っ、だからそんなんじゃ…」

「もちろん、あんな地味な奴となんて認めねぇー!!」

「はい?」

"地味"ですって…?

何だか頭の中がふわふわしているけれど、その聞き捨てならぬ言葉だけはどうも引っかかった

「いっつも地味にぼーっとしてて、何考えてるか分からんような奴にお前をやることなんて出来ねぇよ!」

「無一郎君は地味じゃないです!ド派手です!」

「どこがだよ!ド派手に説明してみせろ!」

「…分かりました」

師範がそう仰るのなら、この際ド派手に説明してみようと思う

元々無一郎君の事を勘違いされているようだったから、良い機会だ

「無一郎君のド派手なところは…」

呂律がうまく回らない中、しゃっくりが一回出た

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みやび(プロフ) - ずっとずっと待ってるので大丈夫ですよ!🎀 (4月14日 22時) (レス) @page50 id: 6d224a7bcb (このIDを非表示/違反報告)
みるくここあ(プロフ) - ゆっくりで大丈夫ですよ!更新されたら皆また読みに戻ってきますよ✨✨ (4月12日 1時) (レス) @page50 id: 4db17488dc (このIDを非表示/違反報告)
みやびりじゅ(プロフ) - みやびさん» なかなか更新できておらず申し訳ありません😢読んでくださってありがとうございます! (1月30日 23時) (レス) id: 00121ded6d (このIDを非表示/違反報告)
みやび(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます🥰 (1月24日 0時) (レス) @page47 id: a01fa8ae4e (このIDを非表示/違反報告)
愛っち(プロフ) - みやびりじゅさん» 仕方ありませんね💦来年の楽しみに取っておきますね!頑張ってください (11月8日 18時) (レス) id: d531dd11f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みやびりじゅ | 作成日時:2023年7月9日 21時

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