肆-34 ページ34
昨日の柱合会議に連行されて来た"竈門炭治郎"という隊士は、一匹の鬼と共に行動していたらしい
夜間は任務にその鬼を同行させ、昼間は大きめの箱に入れて陽光から守っているそうだ
「何の為に鬼を…!?鬼舞辻に会ったっていうのも、実は回し者だったからか!?」
「それなら柱合会議に連れて来られたのも納得です!!鬼殺隊が壊滅させられる前に発覚して良かったですよ!!」
師範の話を聞いたまきをさんと須磨さんは口々にそう言った
「おいおい落ち着け…まぁ、俺たち柱も最初はそう思った。だけどな…」
それは、私たちの固定観念と常識を大きく覆すものだった
「連れている鬼はそいつの妹らしいんだが…鬼になってからの二年間、一度も人を喰ってないらしい。その上、鬼殺隊として人を守る為に戦えるんだと」
「鬼なのに、鬼と戦うって事ですか…?それも人を喰べずに?」
「有り得ないだろ?だから不死川が刀で派手にぶっ刺したんだ」
「え?」
師範の話によると、
どんなであろうと鬼は生かしておけないと言った不死川さんがその鬼…"竈門禰豆子"を興奮させて襲わせ、人を喰わないという事の不確実性を証明しようとした
だから日輪刀で何度も刺したり、自ら腕に傷をつけて稀血を見せたりしたんだけど、それに対して禰豆子ちゃんは全く動じなかったらしい
「凄いですね!!急に刺されたりなんてしたら普通、人でも反撃しますよ!」
「そこまで理性の働く鬼がいるなんて…」
「な、ド派手だろ」
"鬼"というものを知ってから五年と少し…私はその間、人を喰わない鬼など一度も見た事がないから、正直のところ半信半疑だ
でも…胸が躍った
鬼と人が共存している世界が、まだ二年だとしてもその兄妹の間で確かに存在しているのだから
これからも他に禰豆子ちゃんみたいな鬼が現れるかは分からないけれど、希望は十分にある
「隊士の方もド派手な奴だったよ。まだ入隊して間もないってのに、無惨を倒して悲しみの連鎖を断ち切る!とか言ってたな」
「ふふ、熱意のある子なんですね」
「お館様が次のお話を始められても、不死川に妹を刺した分頭突きさせろって食い下がってきて、そしたら時透が…」
すると急に師範が真顔になって固まった
かと思いきや、勢いよく私の方を向いた
「おいA!!」
「な、何ですか?!」
「時透とはどういう関係なんだ!!」
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みやび(プロフ) - ずっとずっと待ってるので大丈夫ですよ!🎀 (4月14日 22時) (レス) @page50 id: 6d224a7bcb (このIDを非表示/違反報告)
みるくここあ(プロフ) - ゆっくりで大丈夫ですよ!更新されたら皆また読みに戻ってきますよ✨✨ (4月12日 1時) (レス) @page50 id: 4db17488dc (このIDを非表示/違反報告)
みやびりじゅ(プロフ) - みやびさん» なかなか更新できておらず申し訳ありません😢読んでくださってありがとうございます! (1月30日 23時) (レス) id: 00121ded6d (このIDを非表示/違反報告)
みやび(プロフ) - 久々の投稿ありがとうございます🥰 (1月24日 0時) (レス) @page47 id: a01fa8ae4e (このIDを非表示/違反報告)
愛っち(プロフ) - みやびりじゅさん» 仕方ありませんね💦来年の楽しみに取っておきますね!頑張ってください (11月8日 18時) (レス) id: d531dd11f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやびりじゅ | 作成日時:2023年7月9日 21時