102.ハニーミルク ページ10
ひょうたは少し疲れた様子だった。
きっと開店準備のラストスパートを掛けているのだろう。
「ひょうた、お店の準備は順調？」
「ああ、もうすぐ開店だからな！
頑張らないと…」
ひょうたはクラっとすぐ側のテーブルに寄り掛かった。
「ひょうた、大丈夫…？」
「…大丈夫だ、少しめまいがしただけだから」
「休んだ方がいいよ？
無理しないでね…」
ミスミはひょうたの手を両手で包んだ。
「…っ！//
ミスミ…？」
「…ちょっとキッチン借りてもいいかな？」
「え、別にいいけど…どうしたんだ？」
ミスミは牛乳と蜂蜜を袋から出した。
マグカップに牛乳を入れ、レンジで温めたら、蜂蜜とバニラエッセンスを入れた。
それをひょうたの所に持っていった。
「ミスミ、これは…？」
「ハニーミルクだよ。
疲れたとき、お母さんがよく作ってくれたんだ」
ミスミはかき混ぜて、ひょうたに渡した。
「頂きます…うん、ほんのり甘くてうまい…！」
「良かった、今でも寝る前とか落ち着きたいときに作っているんだ。
ひょうたのお店、絶対行くね！」
「…ありがとなミスミ。
なんだか元気出たぜ！」
「じゃあ、私行くね！
また明日学校でね」
「あ、ちょっと待ってくれ！
ミスミ、その…明日の放課後空いてるか？」
「え、明日？
うん、特に何もないけど…」
「い、今のお礼というか…一緒にどこか出掛けないか！//」
「え…い、良いよ？」
「…よし！
じゃあまた明日な！」
ミスミはよく分からないまま店を出た。
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作者名：きょうちゃん | 作成日時：2019年2月28日 1時
