130.異変 ページ38
クロユリはどんどん森の奥に進んで行く。
二人はゆっくり後をついて行った。
「クロユリさん…どこに行くんだろうな」
「何か用事があるのかな…」
すると途中でクロユリの周りに光が灯った。
その光は彼女の周りに次々に光りだした。
「な、なんだあれは…」
「さっきの光に似てる気がする…！」
そしてクロユリは立ち止った。
その手には黒い杖のようなものが見えた。
すると、クロユリはその場で消えたように見えた。
「クロユリさん！
あれっ、居ない…」
「どうなっているんだ…？
…ミスミ、さっきの光が洞窟の中に入っていくぞ！」
よく見ると、彼女の周りにあった光がどんどん洞窟に吸い込まれるように入っていく。
「ソルベ、行ってみよう…！
もしかしたらクロユリさんが居るかも」
「ああ、ボク達も追ってみよう…」
二人は光を追って洞窟に入った。
「クロユリさん？居るんですか？」
「それにしても、この光は一体…？」
洞窟を進んで行くと、地底湖が見えてきた。
光はそこに集まっていた。
「すごい…！」
「ああ…なんだか吸い込まれそうな光だな」
ミスミとソルベは光を見ていた。
しかし、クロユリの姿はなかった。
一体どこに行ってしまったのか…
その時だった。
地底湖の上に浮かんでいた光が一斉に眩しくなった。
目をくらませていると、そこには巨大な生物が居た。
「えっ、これって…ネッシー？」
「ど、どうしてこんなところにネッシーが…？」
そこには確かにネッシーが目の前に居た。
水色で、大きい目をした不思議生物。
するとネッシーは魔法語で何かを言っていた。
「えっ…何？
ここ、危ない…？」
「ネッシー、どうしてそんなことを…」
その時、入口の方で大きな音がした。
ガタッ！ゴロゴロッ…
「なんだっ、入口で何か…」
すると目の前に大きな岩が落ちてきた。
その岩は洞窟の天井まで高かった。
「…そんな！」
「どうしてこんなことに…」
ミスミとソルベは洞窟に閉じ込められてしまった。
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作者名：きょうちゃん | 作成日時：2019年2月28日 1時
