ミスミと魔法の町3【とんがりボウシ】 (ページ31)

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123.再び現るページ31

ミスミは夢を見ていた。

また、あの研究室のような場所に立っていた。

『これで完成だ…！ついに出来上がった！』

例の男性が何かを持って喜んだ。

あれは試験管…？それにあの人、黒くて大きい杖を持っている。

男性は魔法使いなのか、魔法の研究をしているんだろうか。

するといつの間にか女性が隣に立っていた。

『…先生！ついに完成したんですか？』

30代くらいだろうか、その女性は言った。

『ああ、ようやくこの世界に私の力を示すことが出来る…！』

『ええ、私達の存在を大きく出来るでしょう…』

『そうだなクロユリ君。早速、準備に取り掛かろう…
まずは魔法陣から用意するか、あと数人呼んできてくれ』

クロユリと呼ばれた女性は頷くと、部屋を出て行った。

そこで夢は途切れてしまった。

ミスミは目覚めた。

しかしまだ外は暗く、午前2時であった。

「またあの男の人だった…
一体誰なんだろう？」

なぜ謎の男性がまた夢に現れたのか？

そして仲間と思われる女性も出てきた。

考えていると、どこかから声が聞こえた。

『…ミスミ』

ミスミは後ろを振り向いた。

しかし何も居るはずもなく、声は一瞬だけだった。

「今の声…どこかで聞いたような…？」

謎に包まれたまま、ミスミは眠りについた。