《続》短編集胸キュンスカッと (ページ20)

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「友梨奈…」

友梨奈「私のたーくん取らないで」

「え？」

友梨奈「小さい頃からずっとうちはたーくんが好きで、たーくんもうちが好きやと思ってたのに…

高校入ってAに会ってたーくんはうちのものじゃなくなった。

どうにかしてたーくんを奪い返そうと思った。

そしたら案外ちょろかった」

「体が弱いって嘘なん？」

友梨奈「嘘に決まってるやん

親が海外っていうのはほんまやけど」

「なんで…」

友梨奈「あんたが嫌いやから

たーくんはうちのものやねん」

「忠義はものなんかやない

忠義はほんまに友梨奈のこと体弱いから俺がそばにおらなあかんねん。って心配してるんやで？

そんな忠義に嘘ついてまで隣にいたん？」

友梨奈「っ…うるさいわ」

ﾄﾞｰﾝ

？「A！」

友梨奈に肩を押されて転けた。

いや、正確には転けかけた

「た、忠義？！」

大倉「大丈夫か？」

「うん、ありがとう」

大倉「で、友梨奈これはどういうこと？

全部話聞いてた」

友梨奈「っ…だってうちは小さい頃からずっとたーくんが好きやったのにたーくんはAしか見てへんのやもん。」

大倉「ありがとう。

俺も友梨奈のことは大事やで？

幼馴染なんやから当たり前やろ

でもAは特別やねん。」

友梨奈「わかってる。

A、ごめん。

たーくんも嘘ついてごめん」

友梨奈はそう言うと去っていった。

大倉「A」

「ん？」

大倉「ほんまは俺もずっと好きやった。

Aの前からいなくなった後も…

さっき亮に怒られた。

"自分の気持ちに素直になれ"って」

「亮ちゃんが…」

大倉「高校の時と変わらんな

亮にばっかり頼ってる。

喧嘩した時も亮がいつも俺らの相談乗ってくれたな」

「確かに…亮ちゃんはうちらの恋のキューピットだったなー」

大倉「なぁ、A

俺ともう一回付き合ってください」

「今度はいなくならんといてよ」

大倉「約束する」

こうしてまた付き合うことができたのは

亮ちゃんのおかげです。

亮ちゃんありがとう。

end

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