隣と隣の隣 (ページ34)

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応援隊ページ34

大介side

目が覚めたら、自分の家じゃなかった。
ぼーっとしている頭で考える。

あ、阿部ちゃんの家だ。
俺寝ちゃったのか。

大きなあくびをしながらゆっくりと起き上がるとソファーの前のローテーブルにメモを見つける。

水は冷蔵庫と書かれているということは必要ならば飲んで良いということだなと理解し、阿部ちゃんがかけてくれたであろうブランケットを畳んでそっと立ち上がる。

ソファーの後ろのベッドを見ると、気持ちよさそうに寝ている阿部ちゃん。

起こさないように、起こさないように…と抜き足差し足忍び足で冷蔵庫へ。
水を一本もらってまたソファーへ戻る。

水を飲みながらぼーっとしていると阿部ちゃんが起きた。

亮「おはよぉさくま…。」

まだ眠そうな阿部ちゃんにおはようと返す。

大「俺寝ちゃってごめん。飲み過ぎたみたいで…。」

亮「気分悪くないの？」

大「あー、それは大丈夫。」

亮「そっか。ならよかった。」

ベッドから出て大きく伸びをして阿部ちゃんも冷蔵庫から一本水を出した。

大「あ、水貰った！」

水を飲んでる阿部ちゃんにそういうと、飲みながらチラリとこっちを見て
空いてる手でOKサイン。

亮「昨日楽しかったねー。」

大「うん！めっちゃ楽しかった！！Aちゃんとも仲良くなれたし！！」

亮「あー、うん、そうだね。」

大「あ、大丈夫だよ？俺、Aちゃんのことは友達としての好きだから。」

俺がそういうと、は？と動きを止める阿部ちゃん。

大「ん？阿部ちゃん、Aちゃんのこと好きなんじゃないの？」

亮「えっと…なんで…？」

大「だってなんかそんな感じダダ漏れ。」

亮「うっそ…。」

大「照とライバルかぁ…。」

亮「え、なんでそれ…？」

大「えー？それこそ照ダダ漏れじゃん！」

笑いながらそう言うと、舘様も佐久間もすごいなぁと呟いた。
舘様も知っているのか…。

阿部ちゃんから舘様と話したことを聞いた。
舘様は照のことも、阿部ちゃんのことも応援するって。

うん、まぁそうだよね。
結局はAちゃん次第だし、俺も二人を応援する。
舘様と俺は応援隊だな。

そう伝えると阿部ちゃんはへらりと笑ってありがとうと言った。

その笑顔が少し弱々しい感じなのが気になったけど…。