隣と隣の隣 (ページ32)

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亮平side

今日は本当に楽しかった。
仕事中から楽しみにし過ぎて生徒に今日機嫌良いねなんて言われてしまうくらいには楽しみな気持ちが表に出ていたらしい。

4人で集まれるってだけでも嬉しかったのに、Aちゃんとの距離を少し縮められたのも本当に嬉しかった。

仲良くなりたいなと思っていたから、本当に佐久間ナイス！って思った。

今までは外でばったり会うことしかなかったから、マスクを外したAちゃんを見てドキドキしてしまった。
そしてその緊張している自分の気持ちがバレてしまわないか、と最初はうまく話せなくて、ガンガン距離を詰めていく佐久間を羨ましく見てた。

そんな佐久間に対して、照がなんだか不服そうにしていて、あ、もしかして照ってAちゃんのこと好きなのかな？と思った。
そうなら同じ気持ちだな、ライバルだなって。

そこで気付いたんだ。

仲良くなりたいって思ったのはご近所さんだからって訳じゃなくて、Aちゃんだからで、その気持ちが恋だって。

だから頑張って呼び方と、話し方だけはお願いして、少し砕けた表情で笑ってくれるようになったAちゃんを見て嬉しくなった。

Aちゃんと照が帰ってから、舘様と片付けをする。
料理してくれたんだから俺がやるよって言ったのに、大丈夫と言って速やかに片付けをしてくれる舘様は本当さすがだなと思った。

涼「阿部ってAちゃんのこと好きなの？」

片付けの途中で唐突に聞かれ、めちゃくちゃわかりやすく動揺してしまった。

亮「えぇ！？いやっそのっ…えっと…。」

涼「ふふ、阿部もわかりやすいね。」

亮「バレたか…。っていうか、も、ってことはやっぱり照も？」

涼「うん、まぁそうだね。そこは直接二人で話しておいた方がいいかもね。」

亮「そうだよね…ちなみに舘様は…？」

涼「え？Aちゃんはすごく良い子だし可愛いとも思うけど、俺の好きは二人とは違う感情だよ。友達としてはとても大事だけどね。佐久間もそうなんじゃない？」

亮「そうなのかな…。」

涼「気になるなら明日起きてから聞いてみなよ。」

亮「そうだね。そうする。」

涼「俺はさ、照の気持ち前からずっと知ってるし、照のこと応援してるけど、阿部のことも応援してるから。最終的にはAちゃんの気持ち次第な訳だし、俺は二人ともを応援するよ。」

すごく舘さんらしいなって思った。