・ ページ44
ここだ。このタイミングしかない。
そう思って私はバッグからプレゼントを取りだす。
「亮平くん。」
亮「ん？」
呼べば必ずこっちを向いてくれるのも好きなところだなと思う。
「あの…この前誕生日…だったよね？だからこれ…。」
亮「え！？」
「誕生日おめでとう。」
亮「良いの？」
「うん、あの…プレゼント、何がいいかわからなくて…その…喜んでもらえるかわからないけど…。」
亮「え、すごい嬉しい！開けていい？？」
私が頷くと、亮平くんは丁寧に、でも手早く包装紙を剥がした。
そして出てきた箱を開ける。
亮「あ！万年筆！？」
「うん…万年筆だけど、インクは芯のタイプだし、それなら仕事でも使えるかなって…思って…。」
亮「すっごく嬉しい！！めちゃくちゃかっこいいし！！これ持ってたら仕事出来そうだよね！！」
亮平くんに似合いそうだなって深いグリーンにポイントでゴールドが入っているデザインの物にしたけど、やっぱり似合うなと喜んでくれている亮平くんを見て思った。
万年筆の専門店の店員さんが言っていた、万年筆を贈る意味も伝わると良いな。
亮「本当にありがとう！！Aちゃんにもらったこの万年筆があれば俺めちゃくちゃ頑張れる気がする！！」
「喜んでもらえて良かった。」
亮「喜ばないわけないよ！」
ちゃんとしまっておこうと言って丁寧に箱にしまってバッグの中へ。
ここで好きって言う気持ちも伝えられたら良いけど…。
雰囲気も良いし、プレゼントも喜んでもらえたし…。
でも…まだ勇気が出ない。
また来ようとか、遊びに来てとか嬉しいことを言ってもらえて、私の気持ちを伝えることでそれが出来なくなったらと思うと、どうしても言えない。
もう少し、勇気が出るまで、このままの関係で亮平くんの隣にいたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 385人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴの(プロフ) - ありがとうございますm(__)m (2月15日 19時) (
レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - ぴのさん» 楽しみにしていてください。なるべく早くに更新していく予定です。 (2月15日 19時) (レス) id: 4d0fa264eb (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - クライマックスかぁ〜。ちょっと寂しいですが、亮平くんの、男気を期待しています (2月15日 19時) (レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - ぴのさん» お休みだったんですね！貴重なお休みの時間を使ってもらえるの嬉しいです。ここからはクライマックスに向かって頑張りますね！！ (2月15日 19時) (レス) id: 4d0fa264eb (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - めちゃくちゃ、嬉しい♪ たまたま仕事休みで、いっきに読んでます♪ (2月15日 18時) (レス) id: a8ffbe2352 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊李 | 作成日時：2022年10月9日 1時
