俺の隣のすとーかーちゃん番外編２ (ページ25)

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「でも、お客さんにそんな事させられないよ」

「いいですから」

「いいってば」

俺と潤くんは一緒にやかんを持った。
ただ潤くんが先に中央を握ったので、俺は端の方を持ってしまった。
それがまずかったんだ。

「熱っ！」

手が熱いと思ってから数秒。
俺はやかんから手を離した。

「雅紀さん！」

「大丈夫、ちょっと熱かっただけ」

「どこですか？」

「ん、と、ここ」

ちょっと赤くなってる所を見せると、潤くんは俺の手を持ってシンクへ向かった。
思いっきり水を出すと、俺の手をそこに持っていく。
少しの間、暖かかったそれはすぐに冷たくなって、俺の手を冷やした。

「潤くん、冷たい」

「まだ冷やしてください」

たいしたことないと思うのに、潤くんは心配性だな。
だんだん手の感覚がなくなっていく。
もういいんじゃないかな？

「ねぇー、まだー？」

ため息をついた潤くんは、俺の手を持ち上げて患部を見ている。
潤くんのお許しが出たら、大丈夫だろう。
そう思って潤くんの顔を見てた時だった。

「ただいま、雅紀。智くんがさ」

聞き慣れた声が、ドアを開けて入ってきた。