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「翔ちゃん、俺たちの間には障害物があるよね？」
「・・・そうだな」
「これじゃ、翔ちゃんの髭の剃り残しもわかんないよ」
「・・・」
「いって！痛いよ翔ちゃん！」
あまりの痛さに、本の角で叩かれた俺の額を触った。
翔ちゃんは持っていた本をパタンと閉じた。
怒った顔で俺を見下ろす。
「雅紀、膝枕って言ったの、誰？」
「・・・俺」
「どうしても本が読みたいって言ったの、誰？」
「・・・翔ちゃん」
「俺の邪魔しない、って言ったの、誰？」
「・・・俺」
「だったら大人しくしてろ。もう少しで終わるから」
「う・・・ん」
ふぅ、とため息をつく。
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作者名：佐音 芽衣 | 作成日時：2014年7月17日 22時
